ダイナミックディスクとは?
Windows10では、ストレージ管理方式の一つに「ダイナミックディスク」というものがあります。ダイナミックディスクとは、Windows2000以降に採用されたディスク管理方式で、HDDのディスク領域の分割・統合を動的に行うことができますよ。
ダイナミックディスクではディスク領域のことをボリュームと呼び、ボリュームを2000個作成することが可能となっています。ボリュームは、基本的な領域のことを指す「シンプルボリューム」、複数のディスクドライブを1つのボリュームにすることのできる「スパンボリューム」、複数のディスクドライブに同時に領域を作成して同時アクセスすることのできる「ストライプボリューム」、複数のディスクドライブに同じ内容を書き込み、どれかのディスクドライブが故障してもデータを失わないようにする「ミラーボリューム」、RAID5方式で複数のディスクドライブに分けて記録を行う「RAID-5ボリューム(Windows Serverでのみ選択可能)」の5種類のボリュームを選択できます。一般のユーザーの方には少し難しいかもしれませんが、これらの領域管理方法を選べるのがメリットとなります。
ベーシックディスクとダイナミックディスクの違い
Windowsのパソコンのディスク領域管理方法には、ベーシックディスクというものがあります。ベーシックディスクとダイナミックディスクの違いについて説明していきます。
- 管理区分:ベーシックディスクはパーティション、ダイナミックディスクはボリューム
- 容量制限:ベーシックディスクはMBRだと2TB制限・GPTならほぼ制限なし(8ZBと言われている)、ダイナミックディスクは制限なし
- 対応しているOS:ベーシックディスクはWindowsだけでなくmacOSでも使用可能、ダイナミック位ディスクはWindowsのみ使用可能
- ディスク変換:ベーシックディスクからダイナミックディスクに変換は特に問題なく可能、一方ダイナミックディスクからベーシックディスクに変換するにはフォーマットしなければいけないというデメリット有り
ベーシックディスクとダイナミックディスクの違いについては上記の通りとなります。 これらの違いからお分かりになる方もいらっしゃるかと思いますが、Windowsのパソコンでディスク管理を行う場合に特に思うところがないのであればベーシックディスクで問題ないということです。ダイナミックディスクを使う場合、macOSでは使用することができない・ディスク変換を行う場合フォーマットをかけなければならないためデータを削除しなければならないというデメリットがあります。
Windowsの開発元であるMicrosoftも、Windows10でのディスク管理はベーシックディスクを勧めており、ダイナミックディスクは非推奨とされています。ただダイナミックディスクも上記項目で説明している通り利点が存在しているので、自分のデータの管理用途によって使い分けてみましょう。