ルーターとハブ・スイッチングハブの違いをご紹介!

ルーターとハブ・スイッチングハブの違いをご紹介!

インターネット接続などに用いられる「ルーター」「ハブ」「スイッチングハブ」。ユーザーの皆さんはこれらの機器の違いをご存知でしょうか?今回の記事ではルーターとハブ、そしてハブとスイッチングハブの違いについてそれぞれ詳しく解説していきます。


目次[非表示]

  1. ルーターとは
  2. ハブ(スイッチングハブ)とは
  3. ルーターとハブの違い
  4. 無線接続(Wi-Fi)の場合はハブを使って接続しない
  5. 市販されているルーターはハブ一体型が多い
  6. まとめ

ルーターとは

ルーターとは、インターネットなどネットワークに接続する際に使用するデバイスです。

ルーターで構成されたネットワークをローカルエリアネットワーク『LAN』といい、インターネット接続・イントラネット接続ができるようになります。

ルーターを使うことでインターネットに接続することができ、今このWebサイト『Aprico』も閲覧できているのです。

無線接続(Wi-Fi)でもルーターは必要不可欠であり、光回線をつなぐモデムがあってもルーターがなければインターネットに接続することはできません。

正確には回線工事の際にレンタルされるモデムでもインターネットに接続できますが、モデムは1台のデバイスとしかつなぐことができません。

今の時代、家庭でインターネットに接続するのはパソコン1台しかないというケースは少なく、スマートフォンやゲーム機など様々なデバイスでインターネットに接続していますよね。

家族でスマホを持っているなら、同時に複数台インターネットに接続することも多いはずです。

複数のデバイスを接続できるようにしたものこそがルーターであり、複数デバイスを1つのルーターに接続してもそれぞれ独立したインターネット通信を行えるのです。

いわゆるインターネット回線の分配器としての役割も果たしており、ルーターがあることで複数のデバイスを同時にインターネットに接続することができるのです。

2種類のIPアドレスを管理している

インターネットに接続するには必ず IP アドレスが必要になります。

IP アドレスは必ず固有のものでなければならず、他のルーターが使用している IP アドレスを使用することができません。この IP アドレスのことをグローバル IP アドレスというのですが、このグローバル IP アドレスをルーターが管理しています。

このグローバル IP アドレスとは別でローカル IP アドレスも管理されており、ルーターはローカル IP アドレスを使って同時接続しているデバイスのインターネット接続をコントロールしています。

簡単に例えると、グローバル IP アドレスがマンションの住所で、ローカル IP アドレスが部屋番号といえます。

この2種類のIPアドレスを管理することによって、同時に複数デバイスでインターネット接続を行っても問題なくWeb サイトを表示したり動画を再生したりできるのです。

ハブ(スイッチングハブ)とは

ハブは複数台のデバイスを同時にインターネットに接続する際に使う機器で、スイッチングハブと呼ばれることもあります(厳密な役割は異なります)。

例えると延長コードのような役割を持つ機器で、ルーターに接続したくてもポートが足りない際に用いられます。

コンセントからの給電がないと何もできない延長コードと同じように、ハブもルーターに接続していなければインターネット接続ができません。

そのため実際に使用する際は「ルーター⇔ハブ⇔パソコンなどのデバイス」という構成になります。

複数のLANポートと1つのWANポートが存在する

ハブにはたくさんのポートが用意されていますが、その全てがパソコンなどと接続するためのLANポートというわけではありません。

ハブに取り付けられているポートには必ずWANポートが用意されており、WANポートはLANポートと別の役割を持っています。

LANポートはパソコンなどのデバイスとハブを接続するために使いますが、LANポートではルーターに接続してもインターネット接続を行えません。

ルーターとの接続にはWANポートを使用する必要があるため、ハブには必ずWANポートが用意されているのです。

そのため、実際にハブを使って接続できる台数というのは「合計ポート数-1」台が上限となります。

ハブとスイッチングハブの違い

ハブとスイッチングハブはの役割はそれぞれ異なります。

同じ意味合いで使われることもあるのですが、ハブは受け取った信号をハブに接続しているすべてのデバイスに発信する機能を持っています。

例えばデバイスA、B、C、Dを接続していてAがデータを送信した際、ほかのB、C、D全てに同じデータが発信されます。

コレはLAN内でのデータ共有などに用いられます。

スイッチングハブとはハブとは異なり、同じLAN内の特定のデバイスに対してデータを発信する機能を持ちます。

例えばデバイスA、B、C、Dを接続していてAがデータをCに対して送信した際、Cにのみデータが発信され、ほかのB、Dにはデータが発信されません。

同じルーターを使用してインターネットに接続する場合、デバイスごとに異なる通信を行うため、正確に送受信するデータを振り分けなければなりません。

そのため、ルーター・ハブを用いたインターネット接続ではこちらのスイッチングハブが用いられます。

ルーターとハブの違い

ルーターとハブには明確な違いがあります。

ルーターとハブの違いについて簡単におさらいしてみましょう。

ルーターはインターネット接続をコントロールする

ルーターはインターネット接続をコントロールするための機器です。

これはハブにはない機能であり、ハブをたくさん持っていてもルーターがなければインターネットに接続することができません。

インターネットではなくイントラネット接続でもネットワーク構成次第ではルーターを必要とするため、終端装置を使わないローカルネットワークであってもルーターは欠かせません。

ハブはパソコンとルーターを接続する

ルーターだけではパソコンなどの外部のデバイスをインターネットに接続してウェブサイトなどを回遊することができません。

ルーターにパソコンなどを接続するためにハブを用います。ハブにLANケーブルを差し、そのLANケーブルをインターネットに接続したいパソコンなどと接続することで、初めてインターネット通信が可能になります。

ルーターそのものは終端装置(ONU)を介したインターネット接続をコントロールする機能に特化しているので、ルーターに接続するための手段がなければ使い物になりません。

そんなルーターとの橋渡しをしているのがハブとなっています。

無線接続(Wi-Fi)の場合はハブを使って接続しない

一般的に市販されているルーターは無線接続機能(Wi-Fi)が備わっていることが多く、ハブを使わなくてもインターネット接続が可能になっています。

これにより、LANポートを持たないスマートフォンなどでもルーターを使ってインターネット接続を行えるようになっており、ハブは必ずしも必須というわけではなくなっています。

ルーターには最低1つはLANポートが付いていますが、これは終端装置(ONU)と接続するために必要なものであるため、ハブとは別枠で考えておいていいかもしれません。

市販されているルーターはハブ一体型が多い

現在市販されているルーターはハブと一体化していることが多いです。そのため、ハブ単体で購入する・必要になるケースはあまりありません。

そのため、実際にハブとして販売されているものはポートが10個以上もある業務用スイッチングハブなどがほとんどです。

ほとんどのルーターはポートが数個用意されたハブが一体になっていることが多いので、ルーターとセットでハブを買わなければいけないということはありません。

ルーターと一緒にハブを買わないといけないケースというのは、ルーターに標準搭載されているポート数以上のデバイスを LAN ケーブルを使って有線接続する必要がある時です。

この場合はルーターのハブのポートだけでは賄えないので別でスイッチングハブを購入して接続し、インターネット回線を複数のデバイスで分配できるようにしましょう。

終端装置(ONU)と一体化しているルーターもある

あまり市販されていませんが、終端装置(ONU)と一体化したルーターも存在します。

終端装置と一体化したルーターは、光回線を契約した際にレンタルされることが多く、フレッツ光やNuro光などで申し込むと終端装置・ハブが一体化したルーターを使うことができます。

この場合はルーター1つで終端装置との接続・ハブを使った有線接続を行えるので、別途ルーターやハブを購入する必要はありません。

このように、ルーターは別の機器と一体化していることが多いのが特徴の1つであり、ルーターという言葉を聞く機会は多くてもハブをあまり聞かない理由だったりもします。

まとめ

ルーターとハブはそれぞれ役割が大きく異なります。

基本的にはどちらか一方だけではなく両方揃わないとインターネット接続が上手くいかないので、必ず両方揃えなければなりません。

そういう背景もあってルーターとハブが一体化しているので、日常生活に置いてはルーターとハブの区別について意識する必要はありません。

ルーターに搭載されている端子の数以上のデバイスを有線接続する場合などのケースでは別でハブが必要になってくるので、その場合は別のハブを接続して同時接続可能台数を増やして対応するようにしましょう。


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