「ドライブの圧縮」をしてディスク領域を空ける方法と注意点を解説!

「ドライブの圧縮」をしてディスク領域を空ける方法と注意点を解説!

Windows10には「ドライブの圧縮」という機能が用意されています。「ドライブの圧縮機能」を使うことでディスク領域を空けることができるため、いざという時に役立ちます。今回はドライブの圧縮をするやり方や注意点を紹介します。


目次[非表示]

  1. ドライブの圧縮を行う前に注意したいこと
  2. ディスク全体を圧縮する方法
  3. ファイルやフォルダを個別に圧縮する方法

ドライブの圧縮を行う前に注意したいこと

Windows 10には、ディスク容量を効率的に使うための「ドライブ圧縮」という機能が用意されています。

容量不足に陥ったときに便利ですが、「ドライブの圧縮」を使用する上で少し注意しておきたい点があるので、簡単に見ていきましょう。

USBメモリーやSDカードは「ドライブの圧縮」を使えない

厳密には、NTFS形式以外でフォーマットされているUSBメモリーやSDカードが「ドライブの圧縮」を使えません。

「ドライブの圧縮」機能ははハードディスクやSSDなどNTFSフォーマットされたディスクドライブ専用の機能です。

そのため、あまり使わないデータをUSBメモリーやSDカードにバックアップしておき、それらを圧縮してSDカードやUSBメモリ-の空き容量を増やすということができません。

事前にzipやrar形式に圧縮しておき、それをバックアップするのであれば「ドライブの圧縮」を使わずともファイル容量を小さくした圧縮できるので、その場合はzip圧縮ソフトなどを利用するようにしましょう。

パフォーマンスが低下する

「ドライブの圧縮」で圧縮されたファイルは、アクセスがあるためにファイルの圧縮・解凍が行われます。

パソコンの性能にもよりますが圧縮対象のファイルによってはパフォーマンスが大幅に低下するため、覚えておいてください。

ディスク全体を圧縮する方法

ディスク全体を圧縮する方法は簡単です。カンタンですが、SDカードやUSBメモリーなどNTFSフォーマットされていないディスクドライブは圧縮できないので、必ずHDDやSSDなどのNTFSフォーマット対応ディスクドライブで行いましょう。

圧縮したいドライブを右クリックして[プロパティ]を選択
まず、圧縮したいドライブを右クリックして[プロパティ]を選択します。
[このドライブを圧縮してディスク領域を空ける]にチェックを入れて[適用]を選択
[このドライブを圧縮してディスク領域を空ける]にチェックを入れて[適用]を選択。
適用対象フォルダ・ドライブを選択する
適用対象フォルダ・ドライブを選択しますが、基本的に[変更をドライブC:、サブフォルダおよびファイルに適用する]を選択してください。
[続行]を押す
Cドライブを圧縮する場合は管理者権限を要求されますので[続行]を押して管理者権限を許可しましょう。

これでドライブ全体が圧縮されてディスク領域が最適化され、容量不足が改善されます。

圧縮処理にかかる時間はデータ量やパソコンスペックにより大きく変わってくるので、できれば時間に余裕がある時に行いましょう。

「ドライブの圧縮」による性能への影響

この機能を使うことで、ファイルを削除せずに一杯になったハードディスクやSSDの空き容量を増やすことができますが、安易に使ってはいけません。

あらゆるソフトウェアの起動や動作が遅くなる

「ドライブの圧縮」を行うことでファイルアクセスに時間がかかるようになるので、圧縮されたファイルを開く必要のあるあらゆるソフトウェアの起動や動作が遅くなります。

特に、頻繁にローディングや保存処理が行われるゲームだと、パソコンのスペックによってもまともに遊べないレベルになってしまう可能性もあるので注意しましょう

Cドライブを圧縮すると起動・シャットダウンが遅くなる

CドライブにはWindows 10の起動に必要なあらゆるファイルが保存されています。

それらのファイルはWindows 10を起動するときに大量に読み込まれるため、その分ファイルの解凍処理が行われます。

そのため、OSのドライブを圧縮しますとパソコンの起動・シャットダウンにかかる時間が大幅に増加するため、Windows 10のメリットである「起動とシャットダウンが早い」を完全に消すことになるでしょう。

そもそも使う必要がない環境づくりが大切

「ドライブの圧縮」はいわばハードディスクやSSDが容量不足になった時の最終手段です。

本来は不要なファイルの削除やソフトウェアのアンインストールで容量を空けるのがベストであり、ドライブの圧縮に依存するのはあまりよろしくありません。

どうしても削除できないファイルがあるならGoogleドライブなどのオンラインストレージを利用したり、USBメモリーや外付けハードディスクを使うなど、方法はたくさんあります。

「ドライブの圧縮」は絶対に使ってはいけないというわけではありませんが、空き容量を増やすデメリットと比べるとデメリットが圧倒的に大きいです。

あまりおすすめされている方法ではないということだけは覚えておきましょう。

ファイルやフォルダを個別に圧縮する方法

ほとんどアクセスしないけど、削除するのはまずいというファイルやフォルダがある場合、ファイルやフォルダ単位で個別に圧縮する方法を使うといいでしょう。

やり方は難しくありません。

圧縮したいフォルダや、ファイルがあるフォルダを開く
圧縮したいフォルダや、ファイルがあるフォルダを開いておきます。
圧縮したいファイル・フォルダを右クリック
次に圧縮したいファイル・フォルダを右クリックします。

ここではフォルダを圧縮しますが、やり方自体はファイルを圧縮する場合とほとんど変わりません。

[詳細設定]をクリック
[詳細設定]をクリックします。
「圧縮属性または暗号化属性」の[内容を圧縮してディスク領域を節約する]にチェックを入れて[OK]をクリック
「圧縮属性または暗号化属性」の[内容を圧縮してディスク領域を節約する]にチェックを入れて[OK]をクリック

[内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する]は、ファイルへの不正アクセスを暗号化するファイルやフォルダのセキュリティを高めることができます。ですが、圧縮によって低下するパフォーマンスがさらに低下してしまうので、あまりお勧めしません。

[適用]をクリック
[適用]をクリックします。
属性変更の確認画面
圧縮対象がフォルダだった場合は、 圧縮しようとしたフォルダのみを圧縮するか、そのフォルダ内のサブフォルダ以下まで全て圧縮するか選択します。

基本的には[変更をこのフォルダーサブフォルダーおよびファイルに適用する]を選びましょう。

これでファイルやフォルダ単位で個別に圧縮でき、ドライブ全体を圧縮する必要はありません。

圧縮してもzipファイルのようなアーカイブファイルにはならないので、わざわざ解凍しなくてもWindows 10が必要と判断したときだけ自動的に解凍して、ファイルやフォルダにアクセスできるようにしてくれます。

圧縮したファイルが勝手に圧縮属性が解除されるのを防ぐ方法

せっかく圧縮設定をしたのに、いつの間にか圧縮設定が解除されていることがあります。

そのような症状が発生してしまう原因は大きく分けて二つあります。

  • USBメモリーやSDカードなどにコピーした
  • オンラインストレージの同期が行われた

USBメモリーやSDカードなどにコピーした

この記事の前半でも解説しましたが、「ドライブの圧縮」を利用できるのはハードディスクやSSDで使えるフォーマット「NTFS」に対応したものだけです。

NTFSフォーマットされていないドライブ、つまりUSBメモリーやSDカードにコピーした場合は自動的に圧縮設定・属性が解除されます。

そのため、一旦USBメモリーなどにコピーしてもう一度パソコンのドライブにコピーし直すと、圧縮属性が解除された状態のファイルになってしまいます。

ですが、NTFSフォーマットされている外付けHDDなど、コピー先も「ドライブの圧縮」に対応したディスクドライブだった場合は、圧縮属性が勝手に解除されることはないので、圧縮属性を維持したままほかのドライブにコピーしたい場合は外付けHDDやSSDを使うようにしましょう。

オンラインストレージの同期が行われた

オンラインストレージを使用している場合も注意が必要です。

ファイルの更新があると自動的にオンラインストレージにバックアップされる設定にしていた場合、同期のタイミングで圧縮属性が解除されてしまう可能性があります。

特に、オンラインストレージに新しいファイルがあり、そのファイルを同期のタイミングでダウンロード・上書きする場合は確実に圧縮属性が解除されます。

そのため、「ドライブの圧縮」でファイルやフォルダを圧縮する場合はオンラインストレージの同期対象から外しておくようにしましょう。

そうしないと、ドライブの圧縮で空き容量増やしたはずなのに、いつの間にか空き容量が少なくなっているという状態になってしまいます。


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