CRCエラーとは?原因と対処法をご紹介!

CRCエラーとは?原因と対処法をご紹介!

パソコンでファイルを保存しようとした時やデータを移動しようとした時に「CRCエラー(巡回冗長検査エラー)」が発生して該当のファイルを操作できなくなってしまったことはありませんか?この記事では、CRCエラーとは何なのか・また原因と対処法をご紹介しています。


目次[非表示]

  1. CRCエラーとは?
  2. CRCエラーが発生する原因
  3. 【注意点あり】CRCエラーの対処法
  4. まとめ

CRCエラーとは?

パソコンで、ファイルをパソコンのストレージや外付けHDD・USBメモリに保存しようとした時に「データエラー(巡回冗長検査(CRC)エラー)です。」と表示されてファイルが保存できなかったことはありませんか?

CRCとは「Cyclic Redundancy Check」の略称で、データの送信・記録・コピーといった動作が正確に行われているかどうかをチェックする仕組みのことを指します。データの送信・記録時に検査をするための値を算出して、データの受信・読み出しを行う際にも値を算出するのですが、この時に2つの値が一致していなかった場合はデータの一部が破損・変更されたと判断してCRCエラーが起きるわけです。2つの値が一致していれば、CRCエラーは起きません。ちなみに、Cyclic Redundancy Checkを日本語に翻訳すると「巡回冗長検査エラー」となります。

CRCエラーが発生する原因

ストレージが破損してしまった場合

パソコンのストレージとして一般的に利用されているハードディスクは、衝撃に弱いという特徴があります。ハードディスクに衝撃を与えてしまい内部の磁気ヘッドとプラッターが接触してしまうなどしてプラッターが傷ついてしまうと、CRCエラーが起きる原因となってしまいます。

ハードディスクではなくSSDを利用しているという場合でも、フラッシュメモリが破損して一部のデータが読み込めなくなってしまうためにCRCエラーが起きてしまうことがあります。

経年劣化によるエラー

ハードディスクに特に傷がついていなくても、長年使用していると経年劣化やホコリが侵入することによって磁気エラーが発生してしまい、CRCエラーが発生する原因となることがあります。レジストリの破損やアプリケーションのインストール失敗なども、磁気エラーの原因となる点に注意しましょう。

【注意点あり】CRCエラーの対処法

注意点・機器に負荷をかけないこと

パソコンで問題が起きたらとりあえず再起動が鉄板ですが、CRCエラーの場合はストレージ自体に問題が起きているケースがほとんどなので再起動はやめましょう。ハードディスクの場合ですと、再起動によって磁気ヘッドがディスクに傷を付けてしまったり、復旧できるデータが上書きされてしまう・不良セクタが増えてしまうといったトラブルが起きてしまいます。

CRCエラーが起きてまずいと感じたら、再起動ではなく即刻修復を行うかシャットダウンして電源を落としましょう。

注意点・chkdskは使用してはいけません

「chkdsk」コマンド
Windowsでは、ストレージドライブのエラーチェックを行う「chkdsk」コマンドを用いてファイルシステムを修復することができます。しかし、CRCエラーが起きている場合はchkdskコマンドは絶対に使用しないようにしましょう。

何故chkdskコマンドを使用してはいけないのかと言いますと、chkdskコマンドを実行することで本来であれば修復できたはずのデータを切り捨てられてしまったり、ファイルの上書きによって修復不可能になり失ってしまうからです。chkdskはあくまでWindowsのシステムファイルに問題が発生した場合に使用するコマンドなので、CRCエラーが起きた場合は他の対処法を行いましょう。

ハードディスクでのCRCエラーの対処法

ハードディスクでCRCエラーが起きた場合、まずはリカバリーソフトなどでデータの修復を行いましょう。もしハードディスク本体の損傷や経年劣化が原因であるなら、データをバックアップしてから新しいハードディスクを導入してデータを移行することが望ましいです。

ハードディスクが損傷していない場合、ハードディスクとパソコンを接続しているSATAケーブルが接続不良を起こしていないかどうか確認してみましょう。パソコンの内部では様々な電気ノイズが発生しているため、SATAケーブルが正常に接続されていないと電気ノイズに影響されてCRCエラーが起きてしまうことがあります。そのため、SATAケーブルを一度抜き差しして正常に接続する・SATAケーブルを新しいもに変更することでCRCエラーが起きないように対処することができます。

SSD・USBメモリでのCRCエラーの対処法

SSDやUSBメモリでCRCエラーが発生する原因ですが、データを記録している箇所のセクタ不良や基盤回路・データチップ・コントローラーチップの経年劣化が当てはまります。もしSSD・USBメモリでCRCエラーが発生する場合は本体が損傷しているか、寿命間近ということになります。

この場合もハードディスクの時と同様に、データを復旧してから新しいSSD・USBメモリーを用意して導入し、データの移動を行いましょう。ハードディスクと違い完全に寿命を迎えてしまうとデータを復旧できなくなるので、急いで作業を行いましょう。

CD・DVDでのCRCエラーの対処法

光学メディアドライブに挿入したCD・DVDでCRCエラーが起きてしまう場合は、CD・DVDの読み取り部分にホコリや汚れ・指紋が付いていないか確認しましょう。指紋を付けるだけでもCRCエラーの原因となりやすいため、基本的にこれらのメディアの読み取り部分には触れないようにします。

もしホコリや汚れ・指紋を付けてしまった場合は、柔らかい布(メガネ拭き用クロス)などで読み取り部分を拭いてキレイにしましょう。ティッシュなどを使うと逆に繊維が付着してしまうため更にエラーの原因となってしまう点には注意しましょう。

CD・DVD自体に傷が付いていてCRCエラーが発生してしまう場合は、ディスク修復機を使って傷を修復したり、業者に修理をお願いしましょう。

まとめ

CRCエラーとは?原因と対処法をご紹介!いかがでしたでしょうか。

パソコンでデータを取り扱っている時に発生するCRCエラーは、多くの場合ハードディスクやSSD・USBメモリ本体の損傷が原因で発生します。CRCエラーが起きたらすぐにデータの修復や新しいストレージの用意を行わないと、最悪の場合データがすべて失われてしまうといったことにもなりかねません。大切なデータを失わないためにも、記事内で紹介している対処法を参考にしてみてくださいね。注意点として、記事内でも説明している通り絶対にchkdskコマンドは使用しないようにしましょう。


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