Windows10のリカバリーディスクとシステム修復ディスクの作成方法と使い方を解説!

Windows10のリカバリーディスクとシステム修復ディスクの作成方法と使い方を解説!

Windows10のシステムが不調の場合は、リカバリーディスクとシステム修復ディスクを使うことでシステムの修復を行うことができます。この記事では、Windows10のリカバリーディスクとシステム修復ディスクの作成方法と使い方をご紹介します。


目次[非表示]

  1. リカバリーディスクとシステム修復ディスク
  2. リカバリーディスク(システムイメージ)の作成方法
  3. システム修復ディスクの作成方法

リカバリーディスクとシステム修復ディスク

Windowsアイコン

Windows10の調子が悪くなってしまった場合に、システムを修復するための方法としてリカバリメディアを用いて復元する方法があります。リカバリメディアには「リカバリーディスク」と「システム修復ディスク」の2種類がありますが、どっちも似たような感じがしますよね。

実際、この2つのディスクを混同してしまうユーザーは少なくありません。

ですが、リカバリーディスクとシステム修復ディスクは似ているように見えて全く別物です。

両者の違いに気づかず、システム修復ディスクで直るものをリカバリーディスクで初期化してしまい、余計な苦労をしてしまうことになったりすることもあるため違いは知っておいたほうがいいです。

それでは、Windows10のリカバリーディスクとシステム修復ディスクの違いを説明します。

リカバリーディスク

リカバリーディスクとは、パソコンをリカバリー(初期化)するためのディスクです。リカバリーディスクを使用すると、パソコンを初期化して工場出荷状態に戻すことができます。

工場出荷状態まで戻してしまうため、自分でインストールしたプログラムやデータの全てが削除されてしまいます。もしリカバリーディスクでリカバリーを行うのであれば、これらデータのバックアップは行っておきましょう。

一般に販売されているメーカー製のパソコンにはリカバリーディスクが付属していることがほとんどで、もしリカバリーディスクが付属していない場合はパソコンのハードディスクなどストレージ内にリカバリー領域というものが内蔵されていることがほとんどです。そのリカバリー領域を使ってリカバリーディスクを作成することができますよ。

システム修復ディスク

もう一つのリカバリメディアが「システム修復ディスク」です。Windowsが正常に起動できなくなってしまった時に修復を行う機能として「システム回復オプション」というものがあるのですが、システム回復オプションを呼び出せないほどWindowsが正しく起動しない場合、システム修復ディスクを使うことでシステム回復オプションを実行できるようになります。つまりシステム修復ディスクは「復元ディスク」といった感じですね。

Windowsのシステムを元の状態に修復するのが「システム修復ディスク」なので、工場出荷状態に戻すリカバリーディスクとは全く役割が違います。

リカバリーディスク(システムイメージ)の作成方法

それでは、リカバリーディスク(システムイメージ)の作成方法をご紹介します。リカバリーディスクを作成するのに必要なメディアは「USBメモリー」です。

USBメモリ

以前はCD・DVDも利用できましたが、Windows8以降からはUSBメモリーでの回復ドライブの作成が推奨されていますのでUSBメモリーでのリカバリーディスクの作り方を説明します。使用するUSBメモリーは16GBの容量のものを用意しましょう。不安であれば16GB以上の容量のものを用意するとベストです。

デスクトップ画面左下のスタートボタンをクリックしてスタートメニューを開き、「すべてのアプリ」の「Windowsシステムツール」フォルダを展開して「コントロールパネル」をクリック
デスクトップ画面左下のスタートボタンをクリックしてスタートメニューを開き、「すべてのアプリ」の「Windowsシステムツール」フォルダを展開して「コントロールパネル」をクリックしましょう。
コントロールパネルが開いたら、ウィンドウ右上に表示されている表示方法をクリックして「カテゴリ」から「小さなアイコン」に変更
コントロールパネルが開いたら、ウィンドウ右上に表示されている表示方法をクリックして「カテゴリ」から「小さなアイコン」に変更しましょう。
小さいアイコン一覧に変更すると「回復」項目が表示されるのでクリック
小さいアイコン一覧に変更すると「回復」項目が表示されるので、クリックしましょう。
「回復ドライブの作成」をクリック
高度な回復ツール一覧が表示されます。「回復ドライブの作成」をクリックしましょう。
回復ドライブの作成ウィンドウが表示
回復ドライブの作成ウィンドウが表示されます。この回復ドライブを使うことでPCをリセットする・トラブルシューティングを行う・Windowsの再インストールが行えることが説明文に書かれています。「システムファイルを回復ドライブにバックアップします。」のチェックボックスをオンにしてから「次へ」をクリックしましょう。
USBメモリーを接続したら「次へ」をクリック
しばらく待つと「USBフラッシュドライブの接続」が表示されます。

「ドライブは16GB以上のデータを格納できる必要があり、ドライブ上のすべてのデータは削除されます。」と書かれている通り、16GB以上の容量のUSBメモリーが必要なこととUSBメモリー内のデータが削除されることがわかります。USBメモリーを接続したら「次へ」をクリックしましょう。
「回復ドライブの準備ができました」と表示されて作業が完了するので「完了」をクリック
リカバリーディスク(回復ドライブ)の作成が行われます。しばらく待つと「回復ドライブの準備ができました」と表示されて作業が完了するので「完了」をクリックすればリカバリーディスクの作成は完了です。

リカバリーディスク(システムイメージ)の使い方

Windows10を工場出荷状態に戻すには、作成したリカバリーディスクを使ってパソコンをリカバリーしてみましょう。

まずは、リカバリーディスクを作成したUSBメモリーをパソコンのUSBポートに接続しましょう。そして電源ボタンを押して電源をオンにします。

リカバリーディスクが読み込まれて正常起動に成功すると、「キーボードレイアウトの選択」が表示
リカバリーディスクが読み込まれて正常起動に成功すると、「キーボードレイアウトの選択」が表示されます。

デフォルトIMEの「Microsoft IME」を選択しましょう。他のものを選択してしまうと操作に影響を及ぼします。
「オプションの選択」が表示されるので、「トラブルシューティング」をクリック
「オプションの選択」が表示されるので、「トラブルシューティング」をクリックしましょう。
「トラブルシューティング」が表示されるので、「ドライブから回復する」をクリック
「トラブルシューティング」が表示されるので、「ドライブから回復する」をクリックしましょう。
「ドライブから回復する」が表示
「ドライブから回復する」が表示されます。

項目が2つありますが、「ファイルの削除のみ行う」を選択してクリックしましょう。「ドライブを完全にクリーンアップする」のほうは完全に初期状態に戻してしまうため、パソコンを他の人に譲る場合や破棄する場合に使用します。
​​​​​​​「回復」ボタンをクリックするとWindows10の再インストールが開始
パソコン内のファイル・ユーザーアカウント・インストールしたアプリとプログラムの削除が行われる旨と、回復ドライブからWindows10が再インストールされる旨が説明されます。

「回復」ボタンをクリックするとWindows10の再インストールが開始されます。

Windows10の再インストールは1時間から2時間と、非常に時間がかかります。

再インストールが完了するとWindows10の初期設定が始まるので、地域設定・ライセンス契約書への同意・ユーザーアカウント登録・パスワードの作成・セキュリティ用質問設定などを行い初期設定を完了させましょう。

再びWindows10が使用できるようになります。

システム修復ディスクの作成方法

Windowsが正常に起動できなくなってしまった時に必要になる「システム修復ディスク」の作り方をご紹介します。

システム修復ディスクを作成するのに必要なメディアは「CD-R」や「DVD-R」といった光学メディアです。

CD-R

システム修復ディスクの作成に必要な容量は200MBあるかどうかなので、CD-Rで十分事足りる容量です。DVD-Rを利用するようなことはほぼないでしょう。

デスクトップ画面左下のスタートボタンをクリックしてスタートメニューを開き、「すべてのアプリ」の「Windowsシステムツール」フォルダを展開して「コントロールパネル」をクリック
デスクトップ画面左下のスタートボタンをクリックしてスタートメニューを開き、「すべてのアプリ」の「Windowsシステムツール」フォルダを展開して「コントロールパネル」をクリックしましょう。
コントロールパネルが表示されたら「システムとセキュリティ」をクリック
コントロールパネルが表示されたら「システムとセキュリティ」をクリックします。

ウィンドウ右上の表示方法が「カテゴリ」でない場合はクリックして「カテゴリ」に変更しましょう。
システムとセキュリティの一覧が表示されるので、「バックアップと復元(Windows7)」をクリック
システムとセキュリティの一覧が表示されるので、「バックアップと復元(Windows7)」をクリックしましょう。Windows7と書かれていることに疑問を思う方もいらっしゃるかと思いますが、特に問題はありません。
バックアップと復元(Windows7)が開いたら、左側メニューの「システム修復ディスクの作成」をクリック
バックアップと復元(Windows7)が開いたら、左側メニューの「システム修復ディスクの作成」をクリックしましょう。
​​​​​​​ドライブを選択して空のCD-Rをドライブに挿入したら「ディスクの作成」をクリック
システム修復ディスクの作成ウィンドウが開き、「CD/DVDドライブを選択し、空のディスクをドライブに挿入してください」と表示されます。

ドライブを選択して空のCD-Rをドライブに挿入したら「ディスクの作成」をクリックしましょう。しばらく待つと、システム修復ディスクの作成が完了します。

作成したシステム修復ディスクは、Windows10の復元ディスクとなるので大切に保管しましょう。

システム修復ディスクの使い方

システムに問題が発生して、システム修復を行う前にWindows10を正常に起動できなくなってしまったら、システム修復ディスクを使ってみましょう。

まずは、ディスクドライブにシステム修復ディスクを入れてパソコンを起動します。続いてマザーボードのロゴやメーカーのロゴが表示されたら「F8キー(PCによって違う場合もあり)」を連打しましょう。これで詳細オプションを呼び出します。詳細オプションを開いたら「コンピューターの修復」を選択して、「システム修復ディスク」で起動しましょう。

詳細オプション

システム修復の方法は「システムの復元」「イメージでシステムを回復」「スタートアップ修復」「コマンドプロンプト」の4つがあります。以下にそれぞれの項目について説明を行います。

システムの復元

「システムの復元」は、Windowsの機能である「システムの復元」を使って作成されている復元ポイントまでシステムを戻すことができます。

事前に復元ポイントを作成しておく必要がありますが、復元ポイントは基本的に自動生成されるので使えないケースに遭遇することは少ないでしょう。

イメージでシステムを回復

「イメージでシステムを回復」は、事前に作成したシステムイメージファイルから復元を行う方法です。

ストレージ上にイメージファイルを作りバックアップすることができますが、数十GBもの容量を使うためストレージの容量を空けておく必要があります。

スタートアップ修復

「スタートアップ修復」は、通常はWindowsが正常に起動しなかった場合に実行される機能です。

ただし、修復にかなりの時間を要する場合がある・一度では修復に成功せず何度か実行する必要があるなどの点に注意しましょう。

コマンドプロンプト

「コマンドプロンプト」は、Windowsのコマンドプロンプトをそのまま利用できる機能です。自分でコマンドを使って修復する場合は、このコマンドプロンプトを利用しましょう。


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