この記事では、逆テザリングについて説明します。
その前に、テザリングとは何か、そして逆テザリングをするとなぜ便利なのかも合わせてご紹介します。
逆テザリングとは?
テザリングはよく聞き使う言葉ですが、逆テザリングはあまり使う機会がないかもしれません。しかし、パソコンに有線LANでつなげても他のデバイスではインターネットにつながらないケースはよくあるので、使用するシーンは多い便利技です。
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逆テザリングは、有線LANでインターネットに接続されているパソコンからWi-Fiを飛ばしてタブレットなどにもインターネットを使えるようにすることです。
BluetoothやUSBでつなぐ方法は、テザリングでは簡単にできますが、逆テザリングでは1度簡単に設定しておくとその後も楽に使用できます。
通常のテザリング、つまりスマホからPCにインターネットをつなげる方法とは逆になります。
これからご紹介する方法で、BluetoothとUSBで行うテザリングとは違う、逆テザリングをPCと他のモバイルを用意して行ってみましょう。
逆テザリングのメリット
普段は自宅のWi-Fiやスマホなどからのテザリングで、パソコンもタブレットなどの端末もインターネットにつながっているかもしれません。
でも、急な出張や会議などで場所が変わる時、また会社にパソコンやタブレットを持ち込む時、有線LANが1つでパソコンにしかつながらないと、タブレットなどがクラウド上で使用できず、困る場合があります。
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その時に、有線LANでつながったPCから逆テザリングでタブレットなどにインターネットをつなげられると、大切な資料の閲覧・提出や連絡などスムーズに行うことができて大変便利です。
そのために、まず外出先でモバイルスポットにパソコンをつなげる必要があります。
その方法については、こちらの記事をご覧ください。
Windows10のPCで逆テザリングする方法
では、実際にWindows10のPCで逆テザリングする方法をご紹介します。
そのためには少し条件もありますので、チェックが必要です。
確認後に、逆テザリングをしてみましょう。
逆テザリングできる条件とは
逆テザリングするには主に2つの条件があります。
1つは、PCをインターネットに接続できる環境にあることです。
2つ目は、PC自体にWi-Fiへの接続ができる機能がついているという点です。
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モバイルホットスポットの設定をする
ここから、パソコンからの逆テザリングを設定します。
それには、設定からモバイルホットスポットの設定が必要になります。
設定方法は、こちらの通り、とても簡単にできます。
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「ネットワークとインターネット」を選びます。
「ネットワーク名」と「ネットワークパスワード」が自動で表示されます。
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「ネットワーク名」と「ネットワークパスワード」を変更したい場合は、「モバイルホットスポット」につづいて「編集」を押します。
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任意の名前とパスワードを入力してから「保存」を押します。
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これで、PCからWi-Fiを飛ばして他のデバイスでもインターネットを使用できる設定にできました。
次は、インターネットにつなげたいスマホやタブレットを用意し、そちらの設定をします。
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これで、逆テザリングの設定は完了です。
PCからスマホ、タブレット、iPodといったデバイスにインターネットを接続できました。
【注意】逆テザリングのリスクと対策
逆テザリングはとても便利な方法ですが、会社側と使用する側双方に注意したい点もあります。
- 会社などのネットワークで、私物のPCやデバイスにはインターネットにつなげないように設定されている場合、逆テザリングをするとその制限が効かなくなること(検疫をすり抜けることになる)
- 検疫をすり抜けるため、データをモバイルに保存できてしまうこと
- ログが取得できないため、情報が洩れてもその原因を特定できないこと
このように、会社側などの情報が流れてしまう可能性があり、デメリットがいくつかあります。その場合、誰が情報を得たのか特定できませんので、気づかないうちに起こってしまうことがあるかもしれません。
さらに、不正アクセスやハッキングといった被害に遭う危険性もあります。
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MDM(モバイルアプリケーション管理)を強化するなら、対策を取れます。
MDMといったセキュリティ対策を万全にしておきましょう。モバイルの管理をしっかりとすることができます。
決まっているモバイルだけを使用できるように対策するなら、他のモバイルでは使用できなくなります。
それにより、データの流出を防ぎ、IT管理者の承認しているアプリケーションだけがインストールされるため、安心して逆テザリングを利用できます。
様々な企業でMDM対策は行われていますので、逆テザリングをする場合は活用してみましょう。
まとめ
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逆テザリングはWindows10でより多く利用されるようになってきました。
リスクの対策をしているなら、安全で手軽に行えます。
活用シーンは色々ありますので、ぜひお試しください。