有効数字とは?
物の長さや重さなどを測定した時、測定値には必ずある程度の誤差が含まれます。誤差の含まれる測定値において信頼性の高い桁だけを表示した数字のことを、有効数字と言います。
例えば飲料Aのパッケージにアルコール濃度9%と表示があったとしましょう。飲料Aのアルコール濃度を測定してみたところ、結果は9.38%でした。つまり飲料Aの企業は1の位の数字のみ確信をもって濃度表示をしていて、有効数字は1桁と言えます。
何桁で表示するかは各企業の思惑がありそうなところですね。
Excelで任意の桁数に数値を丸める方法
では初めに、Excelで任意の桁数に数値を丸める方法をご紹介します。
数値を丸める(四捨五入、切り捨て、切り上げ)には、以下の関数が使用できます。
- ROUND関数
- ROUNDDOWN関数
- ROUNDUP関数
ROUND関数で四捨五入する
ROUND関数は形式としては下記になります。
= ROUND(数値, 桁数)
※数値:四捨五入の対象となる数値
※桁数:四捨五入をした結果の桁数
(例)
= ROUND(123.456, 桁数)
ROUND関数を使った場合の結果は下記となります。
桁数 2 → 結果 123.46 小数第2位へ四捨五入
1 → 123.5 小数第1位へ四捨五入
0 → 123 整数へ四捨五入
-1 → 120 1の位を四捨五入
ROUNDDOWN関数で切り捨てる
ROUNDDOWN関数は形式としては下記になります。
= ROUNDDOWN(数値, 桁数)
(例)
= ROUNDDOWN(123.456, 桁数)
ROUNDDOWN関数を使った場合の結果は下記となります。
桁数 2 → 結果 123.45
1 → 123.4
0 → 123
-1 → 120
ROUNDUP関数で切り上げる
ROUNDUP関数の形式としては下記となります。
= ROUNDUP(数値, 桁数)
(例)
= ROUNDUP(123.456, 桁数)
ROUNDUP関数を使った場合の結果は下記となります。
桁数 2 → 結果 123.46
1 → 123.5
0 → 124
-1 → 130
Excelで任意の小数点以下の桁数に数値を丸める方法
関数を使用しても問題ありませんが、小数点以下の桁数を設定したい場合は以下の2つの方法でより簡単に数値を丸めることができます。この場合、数値は四捨五入された形で表示されます。
小数点以下桁数の設定方法①
[小数点表示桁上げ]もしくは[小数点表示桁下げ]をクリックして桁数を設定します。
小数点以下桁数の設定方法②
セルの書式を[数値]にして[小数点以下の桁数]を設定します。
Excelで有効数字3桁を表示する方法
これまで紹介してきた方法で数値の桁数を指定し表示することはできるようになりましたね。
では有効数字の桁数=有効桁数を指定し表示するにはどうしたら良いのでしょうか。
Excelで有効桁数を指定し表示する方法として、以下の方法があります。
有効数字3桁を表示
[四捨五入する場合]
= ROUND(数値, 2-INT(LOG(ABS(数値))))
[切り捨てる場合]
= ROUNDDOWN(数値, 2-INT(LOG(ABS(数値))))
[切り上げる場合]
= ROUNDUP(数値, 2-INT(LOG(ABS(数値))))
※対象の数値が正の数であれば ABS関数はなくても問題ありません。
(例)
有効数字3桁表示&端数は四捨五入
= ROUND(123.456, 2-INT(LOG(ABS(123.456))))
結果 123
有効数字3桁表示&端数は切り捨て
= ROUNDDOWN(123.456, 2-INT(LOG(ABS(123.456))))
結果 123
有効数字3桁表示&端数は切り上げ
= ROUNDUP(123.456, 2-INT(LOG(ABS(123.456))))
結果 124
= INT(数値)
INT関数は数値の小数を切り捨てます。
= LOG(数値)
LOG関数は10を底として数値の対数を求めます。
= ABS(数値)
ABS関数は数値の絶対値を求めます。
Excelで任意の有効桁数を表示する方法
有効数字3桁表示以外にも、上で紹介した数式を使うことができます。
有効数字1桁表示
= ROUND(数値, 0-INT(LOG(ABS(数値))))
有効数字5桁表示
= ROUND(数値, 4-INT(LOG(ABS(数値))))
つまり有効数字X桁とした場合、X-1を上記の式に代入した数式であれば希望の有効桁数で表示が可能ということになります。
数値を有効数字X桁で表示する
- = ROUND(数値, (X-1)-INT(LOG(ABS(数値))))