Bluetoothコーデックの種類・特徴と確認方法をご紹介!

Bluetoothコーデックの種類・特徴と確認方法をご紹介!

Bluetoothイヤホンを使用している場合、音質や音の遅延を左右するのは「Bluetoothコーデック」となります。このコーデックの種類や特徴・違いを覚えておきましょう。この記事では、Bluetoothコーデックの種類・特徴と確認方法をご紹介しています。


目次[非表示]

  1. Bluetoothコーデックとは?
  2. Bluetoothコーデックの種類と特徴
  3. Bluetoothコーデックの確認方法

Bluetoothコーデックとは?

Bluetoothイヤホンをスマホで使用する際に、音質や音の遅延がイヤホンごとにそれぞれ違うと思ったことはありませんか?Bluetoothには「Bluetoothコーデック」という音声圧縮返還方式があり、このコーデックの違いにより音質・音の遅延に差が出ます。

もしBluetoothイヤホンを使用していて音質が悪い・遅延が大きいと感じた場合は、自分の使用しているBluetoothイヤホンの対応コーデックについて確認してみましょう。この記事では、Bluetoothコーデックの種類・特徴と確認方法をご紹介していきます。

Bluetoothコーデックの種類と特徴

Bluetoothコーデックの種類は様々なものが存在しています。ここでは、Bluetoothコーデックの種類と特徴について説明していきます。一般的なのはSBC・AAC・aptXで、あとはメーカーごとに独自のコーデックがあります。

SBC

「SBC(Sub Band Codec)」はBluetoothオーディオの標準のコーデックです。基本的にはBluetoothに対応しているすべてのオーディオ機器で再生することができます。量子化ビット数/サンプリング周波数は16bit/48kHz・レイテンシは220ms(±50ms)です。あくまで標準のコーデックなので、ここで紹介するコーデックの中で音質は一番低いものになります。

AAC

「AAC(Advanced Audio Coding)」はSBCよりも高音質かつ低遅延のコーデックで、iPhoneやiPadなどのApple社製品・Android 8.0以降のスマートフォンで使用されています。量子化ビット数/サンプリング周波数は16bit/48kHz・レイテンシは128kbps時に120ms(±30ms)です。

aptX

aptXはCSRが開発(2015年にクアルコムに買収)した高音質かつ低遅延のコーデックで、主にAndroidスマートフォンの標準コーデックとして採用されています。量子化ビット数/サンプリング周波数は16bit/48kHz・レイテンシは70ms(±10ms)です。

aptX LL

aptX LL(aptX Low Latency)はローレイテンシと題されている、aptXの低遅延版のコーデックとなります。量子化ビット数/サンプリング周波数は16bit/48kHzとaptXと同じですが、レイテンシは40ms未満となっていて遅延が少ないのが特徴です。そのため映像と音声のずれが少ないのでゲームプレイや動画視聴におすすめのコーデックとなります。

aptX HD

aptX HDはaptXの音質を強化したコーデックで、ハイレゾに対応したバージョンとなります。量子化ビット数/サンプリング周波数が24bit/48kHzになっており音質が向上しているのが特徴ですが、一方でレイテンシは約130msと通常のaptXよりも遅延している点には注意しましょう。

aptX Adaptive

aptX AdaptiveはaptXを高音質かつ低遅延にしたコーデックとなります。Bluetoothの混雑状況やデータ量に応じて転送ビットレートを可変させることで、接続を安定させ低遅延を実現しています。量子化ビット数/サンプリング周波数が24bit/96kHz・レイテンシは50~80msという性能の高さがウリとなっています。

LDAC

LDAC(エルダック)はSonyが開発したコーデックで、SBCと比べて約3倍のデータ転送量を誇ります。遅延はある程度ありますが、量子化ビット数/サンプリング周波数が24bit/96kHzと高い性能を持っています。

HWA

HWA(High-Res Wireless Audio)はファーウェイが開発したコーデックで、Savitechの開発したLHDC(Low latency and High-Definition audio Codec)をベースとしています。量子化ビット数/サンプリング周波数が24bit/96kHzで、音質が落ちるものの低遅延モードも搭載しています。

Samsung Scalable Codec

Samsung Scalable CodecはSamsungが開発した独自のコーデックで、Galaxy7以降のSamsung製スマートフォン・Galaxy Buds+などのBluetoothイヤホンに採用されています。Wi-Fiの干渉を分析・最適化することで安定した接続を確保し、、量子化ビット数/サンプリング周波数が24bit/96kHzなほか低遅延のゲームモードを使用することも可能です。Android7.0以降のSamsung製スマートフォンではデータ損失を補完して元の音質に近づけるUHQオーディオ機能に対応しています。

Bluetoothコーデックの確認方法

Bluetoothコーデックの確認方法ですが、Windows10のパソコンの場合は標準でaptX・Windows8.1まではSBC・MacではバージョンCatalina/v10.15.2以降であればaptX・それ以前ではSBCとAACに対応しています。iPhoneとiPadでもSBCとAACに対応していますが、標準の機能で何のコーデックが使用されているか確認することはできません。Bluetoothイヤホンが専用アプリを備えている場合に、専用アプリから確認するといったことは可能です。

「システム」をタップ
Androidスマホの場合は、設定から確認することができます。設定アプリを起動したら、一番下までスクロールして「システム」をタップしましょう。
「開発者向けオプション」をタップ
システム項目一覧の一番下に表示されている「詳細設定」をタップして展開したら、「開発者向けオプション」をタップしましょう。開発者向けオプションはデフォルトでは表示されていないので、表示されていない方は下記リンク先の記事を参考にして表示させましょう。
Androidの開発者向けオプションとは何か?オン・オフの切り替え方法!

Androidスマホの設定メニューには「開発者向けオプション」というものが存在しています。初期設定では非表示になっているので、知らないユーザーのほうが多い機能です。この記事では、Androidの開発者向けオプションの詳細、オン・オフの切り替えを説明しています。

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「Bluetoothオーディオコーデック」をタップ
開発者向けオプションの一覧から、「Bluetoothオーディオコーデック」をタップしましょう。
「Bluetoothオーディオコーデックを起動」メニュー
「Bluetoothオーディオコーデックを起動」メニューが表示されるので、ここから使用しているコーデックを確認・変更することができますよ。

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