Windows10のPIO病の確認方法と直し方は?

Windows10のPIO病の確認方法と直し方は?

Windows10の起動やシャットダウンを含む、あらゆる読み込み・書き込み速度が遅くなったという経験はないでしょうか?それはPIO病というWindows10ならではの症状が発生している可能性があります。今回はPIO病の確認方法や直し方を紹介します。


目次[非表示]

  1. Windows10のPIO病とは?
  2. Windows10のPIO病の確認方法
  3. Windows10のPIO病の直し方は?

Windows10のPIO病とは?

Windows10にはエクスプローラーの表示などに不具合が起きることがあるPIO病というものを知っているでしょうか?

PIO病が起きていると、以下のような症状が頻発するようになります。

  • Windowsの起動・シャットダウンが劇的に遅くなる
  • エクスプローラを操作すると頻繁に画面が固まる
  • 大規模ソフトウェア(編集ソフトやゲームなど)の起動・ロードが非常に遅い
このようなことが起きてしまい、快適にWindowsを使えなくなってしまいます。

これは、Windowsのシステムデータなどが入っているHDD・SSDが何らかのエラーによるタイムアウト・CRCエラーが合計6回発生すると、転送モードを徐々に引き下げていく動作による副作用です。

HDD・SSDの動作を安定させるために転送モードを引き下げていくのですが、引き下げれば引き下げるほどディスクドライブへのアクセスが遅くなるというデメリットがあります。

Windows10のPIO病の確認方法

ただただWindows10を使っているだけであれば、PIO病でディスクアクセスが低速になっているのか分かりません。

PIO病の有無を確認するにはデバイスマネージャを使用します。

タスクマネージャーの検索ボックスからデバイスマネージャーを開く
タスクマネージャーの検索ボックスに"デバイスマネージャー"と入力し、デバイスマネージャーを開きましょう。

コントロールパネルなど、デバイスマネージャーの画面を開く方法はいくつかありますが、一番手っ取り早いのはWindows10の検索機能を使うことですのでこちらがおすすめです。

「IDE ATA/ATAPIコントローラ」をダブルクリック→「プライマリIDEチャネル」をダブルクリックしてプロパティを開く
デバイスマネージャーを開いたら「IDE ATA/ATAPIコントローラ」をダブルクリックして開き、「プライマリIDEチャネル」をダブルクリックしてプロパティを開きます。

PIO病の影響を受けているのはHDD・SSDといったディスクドライブですが、確認は「IDE ATA/ATAPIコントローラ」で行うので注意してください。

プロパティを開いたら詳細設定タブに切り替え、「現在の転送モード」が「PIO」になっているか確認しましょう。

PIOになっていた場合はPIO病確定です。PIOではなくDMAモードなどになっていた場合は別の要因でディスクドライブへのアクセスが遅くなってるので、ほかの方法を探ってみてください。

Windows10のPIO病の直し方は?

Windows10のPIO病はデバイスマネージャーで見つかった「プライマリIDEチャネル」や「セカンダリIDEチャネル」を削除すれば解決することが多いです。

ですが、Windows10にインストールされているデバイスドライバーはむやみに削除すべきではありません。

レジストリを編集する方法であればドライバーを削除することなくPIO病を直せるので、そちらの方法を紹介します。

タスクバーの検索ボックスに「regedit」と入力→レジストリエディタを起動する
タスクバーの検索ボックスに「regedit」と入力し、レジストリエディタを起動しましょう。
レジストリエディタの「HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCurrentControlSetControlClass{4D36E96A-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}」を開く
レジストリエディタを起動したら、左側のフォルダツリーを使って「HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCurrentControlSetControlClass{4D36E96A-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}」を開きます。
「4D36E96A」の表示画面
最後のフォルダ名が非常に複雑ですが、フォルダがアルファベット順に並んでいることと、フォルダ名の先頭が「4D36E96A」になっているのが一つしか存在しないことを目印にすると見つけやすいはずです。

フォルダを見つけたら、そのフォルダをさらにダブルクリックして展開します。

四桁の数字だけのフォルダ
すると、このように四桁の数字だけのフォルダが見つかります。

これがWindows10で使用しているIDE ATA/ATAPI コントローラー一覧で、コントローラーごとに番号が割り当てられています。

4桁数字フォルダ内の「DriveDesc」を確認する
どれがどのコントローラーがあるかチェックしたい場合は、4桁数字フォルダ内の「DriveDesc」を参考にチェックして下さい。

いくつかあるコントローラーのフォルダからPIOモードになってしまっているコントローラーを見つけ出し、「MasterDeviceTimingModeAllowed」を編集します。

右クリックで「MasterDeviceTimingModeAllowed」を新規作成
「MasterDeviceTimingModeAllowed」が存在しない場合は右クリックで新規作成してください。
編集画面で値を「FFFFFFFF(Fを8回)」にする
編集画面を開いたら、表記が16進数になっていることを確認し、値を「FFFFFFFF(Fを8回)」にします。

編集後、Windows10を再起動することでPIOモードがDMAモードに変更され、転送モードによる速度低下が改善されます。


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