仮想メモリとは?
仮想メモリとは、メモリが不足してもWindows10の動作に問題が起きないようにするメモリのことをいいます。
メモリ不足が発生して動作しないソフトウェアも、仮想メモリを活用することによって動作させることができます。
仮想メモリで使われる領域はHDDやSSDといったストレージディスクの容量です。
これらの容量の一部を仮想メモリとして利用することで、実質メモリ容量を増加させることが可能です。
しかし、HDDやSSDは物理メモリと比べるとアクセス速度が圧倒的に遅いためパフォーマンスがかなり低下します。
そのため、可能な限りパフォーマンスを落とさないようにページファイル(ページングファイル)という技術が用いられています。
ページファイルとは、利用されているけど使われていない物理メモリ領域の一部を仮想メモリに退避することで物理メモリに空き領域を作り、空いた領域をソフトウェアなどのプログラムで使用する技術です。
かんたんにいうと物理メモリ用のキャッシュ領域ということになります。
仮想メモリを増やすメリット・デメリット
うまく使えば仮想メモリはとても便利ですが、当然デメリットも存在するのでそれぞれ見ていきましょう。
メリット
まずは仮想メモリを利用するメリットです。
メモリ不足問題を解消できる
仮想メモリを利用する一番のメリットは、メモリ不足問題は解決できるということです。
Windows10のOSやソフトウェアが合計6GB分のメモリを要求しているのに、搭載しているメモリが4GBだった場合は正常に動作しなくなります。
しかし、HDD・SSDの一部を仮想メモリとして割り当てることでメモリ不足問題を解消でき、ソフトウェア等が正常に動き出す利点があります。
メモリを超大容量にできる
仮想メモリに使用するのは1TB以上のものも多いHDD・SSDなので、パフォーマンスのことを無視すればいくらでもメモリを増設できます。
パソコンを分解してメモリを増設する必要もないので、やり方さえ知っておけば誰でもカンタンに増設できます
VRAMにも活用できる
VRAMとはGPU(グラフィックボード)に搭載されているメモリのことで、ディスプレイの映像出力などGPUが何らかの処理をする際に使用されるメモリです。
こちらは、VRAMが不足すると物理メモリに、物理メモリも不足すると仮想メモリに...というように必要なデータがキャッシュされるようになっています。
デメリット
メリットがあるということはデメリットも存在するということです。
もともとメモリが足りてる場合は意味がない
当然のことですが、元々メモリが足りている場合は仮想メモリを使用する必要ありません。
ただし、たまにメモリが一杯になってパフォーマーンスが落ちる、動作が重くなるという場合はいざという時に備えて仮想メモリを用意しておくのも一つの手です。
パフォーマンスは低下する
データを読み書きする速度は物理メモリ(RAM)は、HDD・SSDよりも圧倒的にアクセス速度が速いです。
そのため、物理メモリが代わりにHDD・SSDを使うということはパフォーマンスが大きく低下してしまっため、やみくもに使う機能ではありません。
Windows10の仮想メモリの設定方法
早速Windows10で仮想メモリを設定する方法を解説します。
仮想メモリの設定はコントロールパネルから行います。
タスクバーの検索から「コントロールパネル」を検索してウィンドウを開いてください。
仮想メモリは何もいじってない場合、ドライブ容量に合わせて仮想メモリが自動調整されるようになっています。
あとは初期サイズと最大サイズをMB(メガバイト)単位で入力して[OK]をクリックします。
割り当てた後にWindows10を再起動することで仮想メモリの割り当て容量が変更されます。
後から変更する場合は同じ手順で再設定する
上記の手順を繰り返すことで、いつでも仮想メモリの割り当てサイズを変更することができます。
カスタム設定からシステム管理に戻すこともできるので、念の為覚えておくと良いでしょう。