キーボードの「QWERTY配列」とは?なぜ今の配置になったのか?

キーボードの「QWERTY配列」とは?なぜ今の配置になったのか?

パソコンのキーボードは、一般的には「QWERTY配列」のものが用いられています。名前の通り、英字の上段左側が「QWERTY」となっていますよね。この記事では、キーボードの「QWERTY配列」とは何か・なぜ今の配置になったのかについてご紹介しています。


目次[非表示]

  1. キーボードの「QWERTY配列」とは?
  2. 「QWERTY配列」はなぜ今の配置になったのか?

キーボードの「QWERTY配列」とは?

パソコンのキーボードの「QWERTY配列」とは、一体何のことなのかご存知でしょうか?「QWERTY配列(読み方:クワーティ・クアーティ・クウェルティ)」とは、タイプライターや現代のキーボードで採用されているキーの配置のことを指します。

キーボードの英字最上段の左側から順に「Qキー」・「Wキー」・「Eキー」・「Rキー」・「Tキー」・「Yキー」と並んでいるため、QWERTY配列と呼ばれています。QWERTY配列のキーボードは英字上段が「QWERTYUIOP」・中段が「ASDFGHJKL」・下段が「ZXCVBNM」の順に並んでいます。そしてその上下左右に数字キー・記号キーなど別のキーがセットされているのが一般的です。

「QWERTY配列」はなぜ今の配置になったのか?

古くはタイプライターから始まった配列

キーボードの「QWERTY配列」に対して、なぜこのような配置になっているのか?と疑問に思ったことはありませんか?冒頭で説明した通り、QWERTY配列はタイプライターの時代から使われるようになったキー配列です。タイプライターとは、紙をセットしてキーを押すことでキーの文字が直接紙に印字されるという機械です。

初期のタイプライター

1867年に作成された初期のタイプライターは、ボタン式のタイプではなくピアノのようなキー配置で上段が「3579NOPQRSTUVWXYZ」・下段が「2468.ABCDEFGHIJKLM」という配列でした。上段がピアノにおける黒鍵で、下段が白鍵だと考えると分かりやすいかと思います。

ボタン式タイプライター

そして1870年に、ボタン型のタイプライターへと変わっていきます。ボタン型のタイプライターは上から1段目が「23456789-」・2段目が「AEI.?YUO,」・3段目が「BCDEFGHJKLM」・4段目が「ZXWVTSRQPN」という配列でした。

この配列になった理由は詳しく分かっていないようですが、この配列は「モールス符号が打ちにくい」・「年号が打ちにくい」という難点を抱えていました。

QWERTY形式のタイプライター

1872年にクリストファー・レイサム・ショールズ氏によりQWERTY配列の原型が提案されて、1882年にQWERTY配列が登場することとなりました。

なぜQWERTY配列が誕生したのかの理由も諸説あり、「タイプライターのセールスマンが簡単かつ美しくTypewriterと打鍵を披露することで顧客にアピールできるようにした説」・「タイプライターの技術的限界から、打鍵速度を落とすようにボタンを配置することでアームを衝突しないように配列が考えられた説」・「非常に多く使う文字のTとHのタイプアームを遠ざけてタイプライターの故障を起こしにくくした説」・「英文タイプライターの数字を英字に置き換え、その上でモールス電信用途に意味を持たせて改良した説」などが挙げられていますが、どれが正しいのかは今でも不明です。

「DVORAK配列」という配列もある

珍しいキーの配列に「DVORAK配列(読み方:ドボラック)」というものがあります。上段が「PYFGCRL」・中段が「AOEUIDHTNS」・下段が「QJKXBMWVZ」という配置になっており、英文においてはQWERTYよりも効率的だとされていますが日本語におけるローマ字入力では使いやすくないため、日本ではこの配列のキーボードを見かけることはほぼ無いといっていいでしょう。


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