Bluetoothで接続可能な距離はどのくらい?
BluetoothのイヤホンやポータブルスピーカーといったBluetooth機器を使用する際に、ペアリングしている機器と接続可能な最大距離について気になったことはありませんか?Bluetoothで接続可能な距離は、「Class(クラス)」によって定められています。
Class1:最大出力が100mW・接続可能な距離は100mほどとなっており、かなり離れても接続が切れにくいのがメリット。ただし日本市場では電波法によって10mWの技適が取得できないため、一般流通されている製品に関しては出力が10mW以下になっていることがほとんどです。それでもClass2に比べたらかなり広い範囲で接続可能というアドバンテージがあるため、接続距離を気にするのであればClass1一択になります。
Class2:最大出力が2.5mW・接続可能な距離は10mほどとなっています。スマホ・ワイヤレスマウス・イヤホン・ヘッドホン・スマートウォッチなどの機器で一般的に用いられるクラスで、大体の製品がこのClass2…つまり10m以上離れると接続が切れてしまうということを覚えておくと役に立ちます。
Class3:最大出力が1mW・接続可能な距離は1mほどとなっており、Class1と2よりもはるかに接続距離が短いため注意が必要です。ただ、他のクラスの製品に比べてそこまで製品が出回っていません。
クラスを確認することで自分のBluetooth機器の接続可能距離が分かるわけですが、注意点もあります。まず一つはクラスが違うBluetooth機器同士で接続した場合は、通信距離が低いほうに合わせられてしまうことです。もう一つは、壁などの障害物によって電波が減衰して電波が弱くなってしまう点です。家の中でClass2で10mの範囲以内だからと接続しているデバイスとは別の部屋に移動して接続が切れてしまう場合は、このケースに当てはまることが多いと思います。また電子レンジやWi-Fiルーターなどで用いられている2.4GHzと同じ周波数帯なので、これらの機器が近くにある・動作しているという場合は影響を受けやすい点に注意しましょう。
Bluetoothで接続可能な距離を伸ばす方法
Class1の機器を用いる
上述の通り、Class1であれば接続可能距離がClass2に比べて格段に長くなります。家であっても大体カバーできるくらい長くなるので、Bluetooth機器を買う時にClass1に対応しているのかどうか確認してみましょう。スマホの場合はClass2のものが多いですが、ハイエンドなモデルなどはClass1に対応している機種も存在します。スマホとBluetooth機器の接続を気にする場合は、スペック表を見てClass1なのかどうか確かめておきましょう。
接続している機器との間に障害物を置かない
Bluetoothの電波は、壁を隔てるだけでも電波の減衰が起きてしまいます。ですので、できるだけBluetoothでペアリングしている機器の間には壁やドアを挟まないようにすることが重要になってきます。一応ガラスや木製の障害物であればそこまで影響を及ぼしませんが、コンクリートの場合はかなり電波が弱くなってしまうため安定しなくなります。金属であればほぼアウトと言っていいでしょう。人によってはお風呂でBluetoothイヤホンなどを用いて音楽を聞きたいという方もいらっしゃるかと思いますが、水もある程度電波妨害をするということは覚えておきましょう。
また、ペアリングしている機器の間に壁がなかったとしても電子機器を置くのはできるだけ避けましょう。電子レンジは稼働中に2.4GHzの周波数帯になるので干渉してしまい接続が途切れる原因になってしまいます。
2.4GHzの周波数帯を用いるWi-Fiルーターも干渉してしまうため、5GHzに切り替えることができるなら5GHzに切り替えることで干渉を避けることができますよ。
Bluetooth機器の設置場所を変更する
家の中でBluetooth機器を使用する場合は、Bluetooth機器の設置場所を変更するだけでも接続可能距離を伸ばすことができます。部屋と部屋を隔てる場合は距離や間に障害物がどれだけあるのかを確認する・同じ部屋内であれば間に電波干渉を起こす機器がないように配置するなど、Bluetooth機器の設置場所を決めてみましょう。
金属製のカバーを使わない
スマホのカバーには金属製のものもありますが、前述の通り金属はBluetoothの電波を通しにくいため接続が途切れやすくなってしまいます。スマホでBluetoothイヤホンなどBluetooth機器を用いる場合は、金属製のカバーは使用しないようにしましょう。スマホでなくても、Bluetooth機器であれば金属製の箱などに収納しないようにすることを心がけましょう。