【Audacity】コンプレッサーやイコライザなどのエフェクトの設定方法を紹介!

【Audacity】コンプレッサーやイコライザなどのエフェクトの設定方法を紹介!

Audacityにはエフェクトがたくさんありますが、その中でも最低限使えるようになっておきたいコンプレッサー・イコライザー・リバーブがあります。今回はAudacityに搭載されているこれら3つのエフェクトの意味や使い方について順番に解説していきます。


目次[非表示]

  1. エフェクトを使ってサウンドを思い通りに調整したい
  2. Audacityのコンプレッサーの設定方法
  3. Audacityのイコライザの設定方法
  4. Audacityのリバーブの設定方法

エフェクトを使ってサウンドを思い通りに調整したい

Audacityには様々なエフェクトが用意されていて、使いこなすことができれば音楽などを自由自在に編集できるようになります。

ですが、どのエフェクトがどのような効果を持ってるのか初めての方だとわかりづらく、知識がない状態だとがむしゃらに試行錯誤するしか有りません。コンプレッサーやイコライザー・リバーブなどの言葉を聞いたことはあってもそれぞれどういう役割なのかよくわかっていないと思います。

詳しくは後ほど順番で解説していますが、

  • イコライザーが音の周波数域を調整するエフェクト
  • コンプレッサーが大きな音だけを小さくするエフェクト
  • リバーブは音に残響を加えるエフェクト
となっています。

ここではそれぞれのエフェクトを使ってサウンド思い通りに調整する方法を解説していますので、手持ちのサウンドファイルを用いて色々試してみてください。

Audacityのコンプレッサーの設定方法

コンプレッサーはミックスで欠かせないエフェクトのひとつです。コンプレッサーなしでサウンドを上手にミックスすることはほとんど不可能でしょう。

コンプレッサーとは、ある一定の音量を超えた音を小さくするエフェクトのことで、音の大小の差を埋めるために使用します。例えばインスト音源と別撮りのボーカル音源をミックスする際ほぼ必ず音の大きさに差異が発生しますが、それをコンプレッサーを使って調整します。

コンプレッサーの使い方

コンプレッサーを適用したい箇所をドラッグして選択
まず、コンプレッサーを適用したい箇所をドラッグして選択しておきます。
メニューの[エフェクト]->[コンプレッサー]を選択
上部メニューの[エフェクト]->[コンプレッサー]を選択します。
コンプレッサーの設定
開かれた画面でコンプレッサーの設定を行い、プレビュー再生をして問題がなければ[OK]を押して適用します。

各設定項目の解説は後述の「各種設定」を参考にしてください。

各種設定

コンプレッサーの設定ができるということは分かってもどれをどのように設定すればいいかわからないはずですので、それぞれの設定について解説します。

Threshold(閾値)

Thresholdのバー
コンプレッサーがかかり始める音量レベルを指定します。ここで指定したデシベル数以上の音にコンプレッサーがかかるようになります。

あまりにも音量差が激しいときはデシベル数を下げることで音量バランスが保たれやすくなります。

Noise Floor(ノイズフロア)

Noise Floorのバー
ノイズフロアは既に発生しているノイズを抑えるために使用するエフェクトです。

通常、ノイズのデシベル数はかなり低いため、一定デシベル数の音をカットすることでノイズを抑えることができます。

設定のデシベル数を上げすぎるとノイズ以外の音も消してしまう可能性があるので、設定する際はプレビューしながら細かく調整するようにしましょう。

Ratio(レシオ)

ratioのバー
レシオとはコンプレッサーで圧縮する音をどの程度まで圧縮するかを指定する項目です。

デフォルトでは「スレッショルド(閾値)以上の音は2分の1にする」という設定になっています。

大きな音のボリュームを2分の1にしても音量バランスの取れないという場合は圧縮率を上げてみましょう。

Attack Time(アタックタイム)・Release Time(リリースタイム)

Attack Time・Release Timeのバー
アタックタイムとリリースタイムそれぞれは、エフェクトがかかり始めるまでの時間とかかり終わる時間です。

コンプレッサーの条件を満たした音は小さくなるわけですが、一気に小さくすると再生時に違和感をおぼえることになります。そういう時にアタックタイムとリリースタイムを設定してフェードをかけることで違和感なくボリュームバランスを整えることができます。

Audacityのイコライザの設定方法

イコライザは音の周波数レベルを調整するための機能です。

高い音や低い音を強調させたり、反対にカットして聴こえなくする事ができるエフェクトです。イコライザーは歌ってみた動画などで収録されたボーカル音源に役立ちます。

人の声は周波数が高いため、ノイズとなる低周波数の音をカットしてボーカル強調させることでクリアなボーカル音源が仕上がります。

[エフェクト]->[Filter Curve EQ...]をクリック
そんなイコライザの設定ですが、[エフェクト]->[Filter Curve EQ...]から行います。

使用しているAudacityによっては[イコライザー(EQ)]とかかれていることがありますが、どちらも同じです。

周波数の強調箇所を設定する
開かれた画面の緑色のラインを調整することで、どの周波数の音を強調させるか・小さくするかと言ったことを調整できます。
周波数の強調箇所を設定する
例えば声を加工する際にこのように設定すると歌声を残したまま低音カットでき、それより高い歌声(人の声は100Hz~1000Hzと言われています)などが残るようになります。

Audacityのリバーブの設定方法

リバーブとは音に残響音がするエフェクトと冒頭に紹介しましたが、主にボーカルをミックスする際に使用します。

エコーとよく混同されますが、エコーは何度も繰り返す山彦・リバーブはコンサート会場などで反響してくる音と思っておくといいでしょう。

メニューの[エフェクト]->[リバーブ]をクリック
そんなリバーブの設定ですが、上部メニューの[エフェクト]->[リバーブ]から行います。
リバーブの設定
設定項目の意味は後で解説しますが、ここでリバーブ設定をして[OK]を押すことで適用されます。

各種設定

プレビュー機能があるので一つ一つ試してどのように変化するのか試行錯誤するのが手っ取り早いですが、それぞれの意味を知っていた方が効率的なので一つ一つ見ていきましょう。

ルームサイズ

残響させる空間のサイズです。大きくすればするほどコンサート会場など大きな部屋・空間で残響しているように聴こえ、小さくするとあまり残響しない小部屋で残響するかのようなエフェクトを掛けられます。

プリディレイ

プリディレイはリバーブがかかり始めるまでの時間です。高くしすぎるとお風呂に入っているような強いリバーブがかかりやすくなります。

残響

最もシンプルな設定項目です。数値はあれば上げるほど強く残響し、下げるとあまり残響しなくなります。リバーブ全体に影響する音を伸ばす設定であるため、まずはこちらの設定を色々試してみることをおすすめします。

ダンピング

ダンピングは音が反響する長さです。値を小さくすると音が長く反響するようになり、値を大きくすると反響した音がすぐに消えるようになります。

値を大きくしすぎると反響した音が急に消えるようになって違和感を感じることがあるため、プレビューしながら細かく調整しましょう。

トーン(Low・High)

トーンは、どの音を響かせるのかを設定する項目です。

トーンLowは低音・トーンHighは高音になっており、高音をあまり残響させたくない場合はトーンHighのパラメータを小さくします。

ウェットゲイン

反響した音の大きさです。小さくすればするほど反響して残った残響の音の大きさは小さくなります。

ドライゲイン

ドライゲインは反響元の音の大きさの設定です。ドライゲインの値を小さくすると元の音が小さくなるため、反響音の方が大きく残響して聴こえるようになります。

ステレオ幅

値が大きいと左右の音が混ざり合って反響するようになります。パン振りされている音源は左からしか聴こえない・右からしか聴こえない音がありますが、ステレオ幅の数値を上げると左からしか聴こえない音が反響して右からも聞こえるようになります。

ステレオ幅の数値が0だとそれぞれ独立して反響します。また、パン振りされている前提の設定であるため、モノラル音源では設定しても意味がないので注意してください。


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