WASAPI(ワサピ)排他モードとは?
WASAPI(Windows Audio Session API)とは、Windows Vista以降実装されたオーディオ再生方式で、そのままの読みでワサピと呼ばれています。
WASAPIを使用するメリットは、OSがサポートしているため、一定の手続きを踏めばすぐに使うことができるようになるという点です。
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WASAPI以外にも、より高音質での再生を目指すときに有用なASIOなどの再生方式はありますが、OS標準対応でないため、オーディオインターフェース(AIF)と呼ばれる、専用の機器を購入する必要があります。
WASAPIを使用するメリット
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実は、WASAPIを使った再生による音質向上だとか高音質化などといった表現は正確ではありません。
逆に、普段聞いている音の方が「劣化」していて、WASAPIによる再生は「劣化させない」ためにあるものだと思ってください。
Windows10の環境では、特別な設定をしていない場合、「オーディオエンジン」通称カーネルミキサーと呼ばれるところで音をミックスし、再生しています。パソコン内部のあらゆる音をまとめて再生するのがカーネルミキサーの役目なので、その際に音量のピークを越え、ノイズが発生しないようにする機能がついています。
しかし、本来は便利なこの機能が、逆に音質を変化させてしまっているのです。
WASAPIを使用することで、カーネルミキサーを通さない、劣化の少ないよりクリアな音を再生することができ、結果的に「ハイレゾ」な再生ができる、という訳です。
Windows10でWASAPI排他モードを使う方法
WASAPIには「共有モード」と「排他モード」という2種類のモードがありますが、共有モードは音がカーネルミキサーを介してしまうため、排他モードを使って音楽を再生する方法を紹介していきます。
「foobar2000」という音楽プレイヤーを題材に、WASAPI排他モードでの再生方法を確認していきましょう。
1.排他モードの設定
![画面右下、タスクバーの「スピーカー」アイコンを右クリックし、「サウンド」を選択](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/318/original.png?1553263332)
![サウンド設定画面の「再生」タブから、普段再生に使われている「既定のデバイス」をクリック](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/320/original.png?1553263584)
![スピーカーのプロパティ画面が表示](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/321/original.png?1553263675)
![スピーカーのプロパティ](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/322/original.png?1553263809)
「アプリケーションによりこのデバイスを排他的に制御できるようにする」「排他モードのアプリケーションを優先する」こちらの2つのチェックを忘れずに付けて、設定は終了です。
2.「foobar2000」の導入、設定方法
まずはfoobar2000のインストールから始めていきましょう。下のリンクから、ダウンロードページへと移ります。
![Download」タブから、「Download foobar2000 v1.4.3(記事執筆現在)」をクリック](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/317/original.png?1553263146)
![インストールタイプは既定の「Standard Installation」を選択](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/324/original.png?1553264186)
![インストールタイプの選択](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/325/original.png?1553264236)
![foobar2000のインストール完了](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/326/original.png?1553264305)
4.インストールが完了したら、foobar2000を起動します。
次に、WASAPI排他モードの設定に必要なコンポーネント(外付け部品)をダウンロードしておきます。下記リンクから、foobar2000の「Components」ページに移ります。
![「WASAPI output support 3.3」というファイルを探し、クリック](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/327/original.png?1553264524)
![飛んだページで、「Download」を選択して、データをダウンロード](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/328/original.png?1553264575)
![注意文が表示](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/329/original.png?1553264656)
![ウインドウ右下の「Apply」をクリック](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/331/original.png?1553264793)
![変更を保存する際、再起動するという注意文](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/332/original.png?1553264900)
![foobar2000のFileメニュー](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/333/original.png?1553264982)
![](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/334/original.png?1553265081)
![「Playback」-「Output」と選択](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/335/original.png?1553265282)
「WASAPI:既定の再生デバイスとして使っているデバイス名」を選択しましょう。ここでの設定には「Event」「Push」の2種類がありますが、Eventの方がCPUへの負荷が少ないので、特別な理由がなければEventを選択しましょう。
![設定完了](http://cdn2.aprico-media.com/production/imgs/images/000/029/336/original.png?1553265556)
あとは視聴したい曲を、プレイリストへとドラッグ&ドロップすれば、劣化のないハイレゾな音楽を楽しむことができます。