AACとは?
音楽ファイルの形式には様々なものがありますが、皆さんはファイル形式の一つである「AAC」というファイルがどういったファイルなのかご存知でしょうか?AACとは、「Advanced Audio Coding」の略称で、不可逆デジタル音声圧縮を行うフォーマットの一つです。拡張子は「.m4a」・「.m4p」となります。
mp3を含めたMPEG-1Audioよりも高音質かつ高圧縮を目的にして標準化されたファイル形式です。AACはMPEG-2およびMPEG-4でも使用されており、それらの形式のビデオファイルにて音声部分を担当しています。AACは一つのストリームに48の全帯域幅音声チャンネルを持たせることが可能・かつ16の低周波効果音チャンネル・16の対話チャンネル・16のデータストリームを含ませることが可能となっています。
AACとmp3の違いは?
AACファイルとmp3ファイルの違いについて気になる方もいらっしゃるかと思います。前述の通り、AACファイルはmp3ファイルを超える高音質・高圧縮を目的とした規格なので、基本的にmp3の後継フォーマットという位置付けになります。AACは新世代・mp3は旧世代といった形ですね。
どちらも非可逆圧縮、つまりデータの圧縮率は高いのですが切り捨てるデータが生まれる圧縮方式を使用してデータの圧縮を行っています。ですので音楽CDからリッピングを行いこれらのファイルを作成した場合、元の音楽CDと比較するとどうしても音質が劣化してしまいます。(人間には聞こえない可聴域を削っているため、余程のこだわりがない場合はなかなか気づけません)
AACもmp3もデータの圧縮率は元データの1/10ほどで、わずかにAACのほうが圧縮率が高いといった感じです。AACはiPhoneなどMacの製品ではデフォルトとして使用されているファイル形式で、Androidスマホではmp3のほうが一般的となっています。また、ミュージックプレイヤーでもmp3のほうが歴史が古いぶん対応している機器が多く、AACはmp3と比べると少ない傾向にあります。
音質に関しては、どちらもビットレートの最大値は「320kbps」となります。320kbpsは音楽CDの1142kbpsには遠く及ばないものの、人間の可聴域で考えれば十分高音質となります。そして、AACとmp3がどちらも320kbpsでエンコードされている場合はAACのほうが音質が良いと言われています。
以上のことから、自分が使用しているスマホやミュージックプレイヤーがAACファイルの再生に対応しているのであればAACファイルでリッピングを行うと音楽をより楽しむことができますよ。