Chromiumとは?
皆様は「Chromium(クロミウム)」をご存知でしょうか?ChromiumとはGoogleによって開発・メンテナンスが行われているフリー・オープンソースのウェブブラウザ用コードベースです。オープンソースであるため様々なブラウザでこのコードベースが使用されています。新バージョンのMicrosoft EdgeでもこのChromiumが用いられています。
ちなみにGoogleが開発しているブラウザ・Google Chromeはこのソースコードを使用して開発されており、Chromiumとの違いとしては「Googleの名称が付く」・「自動アップデート機能」・「利用状況報告機能」・「クラッシュレポート送信機能」・「RLZトラッキング送信機能」・「サンドボックス機能」・「エクステンション機能」が搭載されていることが挙げられます。
Chromium版EdgeとChromeとの違い
エンジン性能
旧バージョンのEdgeではMicrosoftのオリジナルエンジンである「EdgeHTML」が使用されていましたが、新バージョンのEdgeではChromiumになっています。ChromeもChromiumを使用しているため、エンジン性能においては違いはありません。ただし、Windows10において何も拡張機能を搭載していない場合の性能はEdgeのほうが少しパフォーマンスが優れています。
対応OS
Edgeの対応OSはWindows7以降のOS・MacであればSierra(10.12)以降のOS・iOSであれば11.0以降から対応しており、AndroidではAndroid4.4以降から使用可能です。Chromeの対応OSはWindows7以降のOS・MacであればOS X Yosemite(10.10)以降・AndroidではAndroid5.0以降・iOSではiOS12以降で利用可能です。
メモリ使用量
Chromeと言えば、メモリを大量に消費することで知られています。EdgeもChromiumベースなのでやはりメモリを大量消費するのではと思う方もいらっしゃるかと思いますが、EdgeのほうがChromeよりメモリ使用量が約2~3割カットできるため軽さはEdgeのほうが上です。
デザイン
Chromeではカスタマイズテーマを使用することができるので、ブラウザの見た目を気にするユーザーはテーマによってブラウザを決めると良いでしょう。
拡張機能
Chromeのウリと言えるポイントである拡張機能ですが、EdgeもChromiumになったことでChromeウェブストアの拡張機能を使用することができるようになりました。この点はどちらのブラウザも変わらないでしょう。
セキュリティ
現代のインターネットでは「トラッキング(追跡)」によりユーザーが閲覧したWebサイトの履歴を元にして広告を表示するといったことが当たり前になっていますが、ユーザーによってはトラッキングに不快感を覚えることもあるかと思います。Edgeでは、デフォルトでトラッキングが無効化されていますよ。Chromeでは手動でトラッキングの設定を変更する必要があります。
また基本的なセキュリティ機能ですが、Edgeは一般のユーザーにもプライバシー・セキュリティを簡単に設定できるように配慮されています。インストール時に分かりやすく説明してくれるため、かなり親切です。Chromeでも同様の機能はありますが、保護強化機能を使用するためにはGoogleへの閲覧データの送信に同意しなければならないためプライバシー問題の点を考えるとEdgeのほうが安全だと言えるでしょう。
コンテンツへの互換性
各種Webサイトのコンテンツへの互換性を考えるのであれば、Google Chromeに軍配が上がります。Webサイトは作成時にブラウザでの動作検証を行うのが一般的であり、広く普及しているChromeでの検証は行うのが当たり前となっています。
例えばブラウザゲームを遊んでいて、Chromeなら正常に動作するのにChromiumを使用している他のブラウザでは動作しないといったケースに遭遇したことはありませんか?同じChromium製のブラウザでもこういった互換性の差は出るものです。もちろんChromeとEdgeでも同様ですが、Chromeのほうが古くから存在しているため互換性の点で優れているわけですね。
まとめ
Chromium版EdgeとChromeとの違いをご紹介!いかがでしたでしょうか。
当記事では新バージョンのMicrosoft EdgeとGoogle Chromeの比較を行いましたが、記事内で述べている通りEdgeとChromeにはどちらも明確なアドバンテージがあるため、好きなほうを使用して問題ないといえるでしょう。ただWindows10のパソコンを使用しているユーザーであればEdgeのほうがパフォーマンスを発揮できるため、ブラウザの好みがなければEdgeを使用することをおすすめします。