Macが起動しない
まずは、Macが起動しない原因が何であるかを切り分ける必要があります。
今回は問題の切り分けと対処方法についてご紹介します。
Macが起動しない原因は以下の3つが原因と考えられます。
- OSの不具合が原因
- 周辺機器の故障、ドライバの不具合など
- Mac本体の故障
上記の中で、1のOSの不具合であれば、今回の対処方法で解消しますが、2と3の故障による不具合であれば、周辺機器メーカーやAppleのサポートが必要となってきます。
Macが起動しない場合の対処の仕方は?
Macが起動しないときの画面の表示によって対処方法が変わってきます。
以下では画面に表示されるマーク別に対処法をまとめてみました。ぜひご自身のMacの状況にあわせて対処法を参考にしてみて下さい。
Macの画面にプログレスバーが表示されたままで起動しない場合の対処法
通常の起動画面の途中でプログレスバーが進まない状態で止まってしまっている場合は以下の対処を行います。
1.NVRAM(PRAM)リセット
まずはMacの内部に記憶している設定情報をリセットして起動するかを試してみます。
プログレスバーの途中で止まっている状態で、commandキーと電源ボタンを押して再起動できないならば、電源ボタンを10秒以上押し続けると電源が切れます。
NVRAM(PRAM)リセットの起動オプションの方法は以下となります。
①電源を入れてすぐに「option」「command」「P」「R」の4つのキーを同時に押します。
②20秒ほど押し続けてからキーを放します(起動音が鳴るMacの場合は2回目の起動音が鳴ったらキーを放します。
2.SMCリセット
上記の方法で起動しなかった時は次のSMCリセットを行います。
SMCリセットの起動オプションは機種によって方法が異なります。
バッテリーが取り外しできない機種の起動オプション方法
①「shift」「control」「option」の3つのキーを押しながら、電源ボタンを約10秒間押し続けます。
②すべてのキーを放します。
③電源ボタンをもう一度押して、Macの電源を入れます。
バッテリーが取り外しできるノートブックのMacの起動オプション方法
①バッテリーを取り外します。
②電源ボタンを5秒間押し続けます。
③バッテリーを再び取り付けます。
④電源ボタンを押して、Macの電源を入れます。
デスクトップのMacの起動オプション方法
①電源コードを外します。
②15秒間待ちます。
③電源コードを元どおりにつなぎます。
④5秒待ってから、電源ボタンを押してMacの電源を入れます。
iMac Proの起動オプション方法
①iMac Proの電源ボタンを8秒間長押しします。
②電源ボタンを放し、数秒待ちます。
③もう一度電源ボタンを押して、iMac Proの電源を入れます。
3.セーフモード(セーフブート)を使って起動
上記方法で起動しなければ、起動時のログイン項目もしくは起動ディスクのディレクトリに問題がある可能性があるので、セーフモードによる起動を行います。
セーフモードでの起動オプション方法は「shift」キーを押しながら、電源ボタンを押します。
セーフモード(セーフブート)に関しての詳しい内容は下記に詳しく書いています。
ぜひ参照してください。
4.ディスクユーティリティを使った起動ディスクの検証および修復
上記のセーフモードでもディレクトリの修復は実行されますが、もう一度こちらで行います。
リカバリーモードからディスクユーティリティを起動し、ディスクの検証と修復を実行します。
リカバリーモードの起動オプションは以下の通りです。
①電源を入れてすぐに「command」「R」キーを同時に押します。
②macOSユーティリティが起動していますので、そちらからディスクユーティリティを選択します。
③ディスクユーティリティより起動ディスクを選択して、ツールバーにある「First Aid」をクリックします。
こちらのディスクユーティリティの詳しい使い方は下記の記事で詳しく説明しております。ぜひ参照してください。
5.Apple診断またはApple Hardware Testを行う
上記方法で起動しなければ、本体が故障している可能性もあります。
Apple診断(Apple Hardware Test)を行います。
①電源を入れてすぐ「D」のキーを画面が現れるまで押したままにします。
②画面の指示にしたがいます。
③テスト終了後に「Restart」または「Shut Down」ボタンをクリックします。
Macの画面に「?」マークが表示されて起動しない場合の対処法
Appleロゴが表示されずに「?」マークのが表示される場合は、ローカルの起動ディスクまたはネットワーク上の起動ディスクが検出されなかったという意味です。
こちらの場合の対処法は以下の通りとなります。
1.リカバリーモードからの起動ディスクの選択
①電源ボタンを押してすぐに起動オプションの「command」「R」キーを押したままにします。
macOS Utilitiesが起動したらメニューバーから「macOS Utilities」>「Quit macOS Utilities」で「macOS Utilities」を終了します。
②確認画面が表示されるので「Choose Startup Disk...」を選択します。
③起動ディスクを選択して「Restart...」をクリックします。
④再起動の確認画面が表示されるので「Restart」をクリックします。
2.リカバリモードからのディスクユーティリティを使った修復
もし、上記方法で、起動ディスクが見つからなかった場合は3へ進んでください。
上記方法で、起動ディスクを選択したけど、起動できなかった場合は上の「Macの画面にプログレスバーが表示されたままで起動しない場合の対処法」の4.ディスクユーティリティを使った修復を参照してください。
3.リカバリーモードからのOSの再インストール
上記方法で起動しなければ、以下のリカバリーモードからのOSの再インストールを行います。
①電源ボタンを押してすぐにリカバリーモードの起動オプションの「command」「R」を押します。
②「macOS Utilities」が起動しますので、その中の「Reinstall macOS」を選択します。
③右下の「Continue」をクリックします。
④「High Sierra」の画面が表示されますので「Continue]をクリックします。
⑤「Agree」を押します。
⑥起動ディスクを選択して「Install」を選択します。
Macの画面に禁止サインが表示されて起動しない場合の対処法
Appleロゴの代わりに「禁止サイン」が表示される場合は、起動に必要なシステムフォルダが見つからなかったという意味です。
こちらの場合の対処法は以下の通りとなります。
リカバリーモードからのOSの再インストール
上記「Macの画面に「?」マークが表示されて起動しない場合の対処法」の項目の「3.リカバリーモードからのOS再インストール」を参照してください。
Macの画面に「鍵のアイコン」が表示されて起動しない場合の対処法
Appleロゴの代わりに「鍵のアイコン」が表示された場合はファームウェアのパスワードを設定している場合に表示されます。
ファームウェアのパスワードを入力すれば起動しますが、忘れてしまった場合はAppleサポートに連絡し、ご相談ください。
Macの画面に何も表示されない(白または黒)場合の対処の仕方
Appleロゴが表示されずに真っ黒、または真っ白なままの状態で起動しない場合は、ディスプレイの問題、電源の問題、周辺機器の問題、Mac本体の問題、OSの問題に切り分ける必要があります。
以下の対処法で対応します。
1.ディスプレイの問題を切り分ける
最初に、ディスプレイの問題であるかその他の問題であるかの原因の切り分けを行います。
①まず、ディスプレイにケーブルがしっかりと接続されているか、ケーブルを接続しているポートに間違いがないかを確認します。
②ディスプレイの電源コードがディスプレイにしっかりと差し込まれていて、電源プラグがコンセントにしっかりと差し込まれているかを確認します。
③MacにUSBハブなどを通じてたくさんの周辺機器を接続している場合は、キーボード、マウス、スピーカー以外の周辺機器を取り外して電源ボタンを押します。
④ディスプレイの電源インジケーターがある場合は、ディスプレイに電源が供給されていてランプがつくか、つかないかの確認をします。
2.電源の問題を切り分ける
次にMacの電源に問題があるか原因の切り分けを行います。
- Mac本体から起動音が聞こえるか
- ファンなどの動作音が本体から聞こえるか
- スリープLEDが光るか(Macに装備されている場合)
- キーボードの「caps lock」キーを押すと光るか
①Mac本体側の接続、アダプタが間にある場合はアダプタの接続、コンセントに電源プラグがしっかりと差し込まれていることを確認します。
②コンセントから電源がkh要求されているのにMacの電源が入らない場合は、断線がないか、Magsafeの場合はコネクタ部分のピンが詰まっていないか、MagsafeのLEDが点灯しているかを確認します。
③Macに接続されているキーボード、マウス、ディスプレイ、スピーカーを除く周辺機器を全て取り外します。
④電源ボタンを10秒押し続けます。その後、もう一度電源ボタンを押して、Macの電源が入るかを確認します。
3.SMCリセット
上記「Macの画面にプログレスバーが表示されたままで起動しない場合の対処法」の「2.SMCリセット」を参照してください。
4.メモリやドライブの認識を確認する
Macのメモリやドライブを増設した場合は、互換製品であること、または適切に取り付けられていることを確認します。
メモリやドライブを取り付け直すと認識することもあります。
認識しない場合はMacを購入時に搭載されていたメモリまたはドライブを元通りに取り付けて、問題が再現されるかを確認します。
5.NVRAM(PRAM)リセット
上記「Macの画面にプログレスバーが表示されたままで起動しない場合の対処法」の「1.NVRAM(PRAM)リセット」を参照してください。
6.セーフモード(セーフブート)を使って起動
上記「Macの画面にプログレスバーが表示されたままで起動しない場合の対処法」の「3.セーフモード(セーフブート)を使って起動」を参照してください。
7.ディスクユーティリティを使った起動ディスクの検証および修復
上記「Macの画面にプログレスバーが表示されたままで起動しない場合の対処法」の「4.ディスクユーティリティを使った起動ディスクの検証および修復」を参照してください。
8.Apple診断またはApple Hardware Testを行う
上記「Macの画面にプログレスバーが表示されたままで起動しない場合の対処法」の「5.Apple診断またはApple Hardware Testを行う」を参照してください。
9.リカバリーモードからのOSの再インストール
上記「Macの画面に「?」マークが表示されて起動しない場合の対処法」の項目の「3.リカバリーモードからのOS再インストール」を参照してください。
まとめ
今回はMacが起動しない場合の対処の仕方についてご紹介しました。
普段から定期的にセーフモードの起動を行うようにすれば、ディスクの修復と不要ファイルの削除を行ってくれますので、ぜひ実行するようにしましょう。
あわせてバックアップも普段より行えば、不測の事態が発生した場合にでも、ファイルを失うことがありませんので、今回を機に設定するようにしましょう。