圧縮形式の種類の一覧
パソコンでファイルを圧縮する場合、多くのユーザーは.zip形式でファイル圧縮を行っていると思います。しかし、インターネット上では様々な圧縮形式のファイルを見かけることがありますよね。これらの圧縮形式(アーカイブ形式)はそれぞれ仕組みが違うため、扱い方や圧縮効率なども変わってきます。そこで、圧縮形式の種類の一覧をご紹介していきます。
zip:2020年現在においても標準的に使われている圧縮ファイルの形式と言えばこのzipファイルです。OSを問わず利用可能・パスワード設定ができる・分割圧縮が可能と汎用性が高いです。しかし、ZIP64に対応していない環境やアーカイバでは4GB以上のファイルを圧縮することができないという欠点も抱えています。
rar:zipと比較して高い圧縮率を誇っています。「リカバリレコード」という機能で、圧縮ファイルの破損が起きた際にある程度は修復することができるようになっています。ただし、rarで圧縮できるフリーソフトは2020年現在も存在していません。
cab:Windows標準のインストーラーとして採用されている圧縮形式です。圧縮率は高いのですが、圧縮に時間がかかります。
lzh(lha):その昔、日本で普及していた圧縮形式です。圧縮及び解凍速度が早いのが売りだったのですが、現在ではアンチウイルスソフトでスキャン不可能な領域ができてしまう欠点があることにより使用しないように注意が出されています。
7z:アーカイバ・7-Zipで圧縮可能な形式で、圧縮率と圧縮及び解凍速度の高さを誇っています。パスワードも使用可能な上に16EBまでファイルを圧縮可能です。
Tar.gz・Tar.bzip2:Linuxユーザー向けの圧縮形式です。bzip2のほうが圧縮率が高く、一般的に用いられています。
sit:Mac OS9まで使用されていた圧縮形式です。現在ではMacでもzipファイルを使用することが多く、あまり使われることはありません。
おすすめの圧縮形式は?
上記項目にて各圧縮形式をご紹介しましたが、では実際にはどの圧縮形式を使えばいいの?と思う方もいらっしゃるかと思います。そこで、シーン別におすすめの圧縮形式をご紹介します。
汎用性を考えるなら「zip」
当記事の冒頭でも説明したように、2020年現在において主流の圧縮形式と言えばzipファイルとなっています。何故なら、zipファイルはどのOSでも対応可能であること・取り扱いのしやすさ・一般的な用途では弱点である4GB以上のファイル圧縮が行われることがない・現在では4GB以上の圧縮を行う場合の環境「ZIP64」が整っている点が挙げられます。基本的に他のユーザーにファイルを送信したい場合には、zip形式で圧縮するのが一番無難と言えるでしょう。
圧縮率を求めるなら「7z」
高い圧縮率を求めるのであれば、7-Zipにて圧縮を行う7zファイルにするのがベストです。7-Zipの導入が必須ですが、フリーソフトなので導入が簡単・圧縮と解凍のスピードが非常に早いというメリットを備えています。
16EPまでのファイルサイズが扱えるという点ですが、1EP(エクサバイト)とは100万TB(テラバイト)に値する数値です。2020年時点で1EPにもなるファイルを一般ユーザーが取り扱うことはまずないと言い切れるので、一般的に大きいと言えるくらいのファイルの圧縮なら何の心配もいらないでしょう。
汎用性と圧縮率のバランスがいい「rar」
解凍する環境を比較的選ばない・そして圧縮率がいい圧縮形式はrarです。圧縮するのにシェアウェアの導入が必要になりますが、解凍する側はフリーソフトで解凍できるため相手の環境を考慮しなくて済むのが最大のメリットです。