CPUとは?
電子機器のプロセッサとは、ソフトウェアに記述された命令を実行するためのハードウェアです。パソコンのパーツの中でも必須となるパーツで、システムの中心処理を行うプロセッサが「CPU」です。CPUとは「Central Processing Unit」の略称で、読み方は「シーピーユー」となります。
CPUは、ストレージに保存してあるシステムを取り出して情報処理を行います。パソコン上で行うすべての操作を、CPUが処理しているのです。
CPUを人間で例えると、ズバリ「脳みそ」になります。人間が考えたり行動をする場合は、基本的に脳が信号を送ることで動きますよね。CPUは、パソコンで各種演算・制御を行うためやっていることは人間の脳と思えば分かりやすいです。
CPUは有名なものであればIntel(インテル) CoreシリーズやAMD Ryzenシリーズなどのものがあるほか、様々なモデルラインナップがあります。CPUはパソコンの性能に直結するため、パソコンを組む際に適当に・もしくは安いからと安価なCPUを選ぶと後々後悔してしまいます。CPUの性能は値段に比例することを覚えておきましょう。
自分のパソコンに搭載されているCPUを知りたい方は、下記リンク先の記事で自分のパソコンのスペックを調べる方法をご紹介してますのでぜひご覧ください。
CPUのスレッドやコア数とは?
CPUのコア数とは?
CPUのコアというのは、その名前の通りCore(核)となる部分のことを指します。このコアが演算処理を行っており、コア数が多ければ多いほど処理能力が高くなります。コアが2つならデュアルコア・コアが4つならクアッドコアと呼びます。
近年のCPUであればコア数が6個・8個くらいは搭載されているのが当たり前になってきています。コア数が多いものであれば10個以上搭載されており、Intelの「Core i9-10980XE」などのハイエンドCPUになるとなんと18個ものコアが搭載されています。
CPUのスレッドとは?
CPUのスレッドとは、一つのコアで同時に処理を行うことのできる作業数のことを指します。1コア2スレッドであれば、1つのコアで2つの作業を同時処理できるということになります。1コア1スレッドが1口のガスコンロ・1コア2スレッドが2口コンロだと考えると分かりやすいでしょう。
CPUのコア数・スレッド数の調べ方は下記リンク先の記事でご紹介していますので、併せてご覧ください。
CPUの性能の指標と性能による違い
CPUの性能の指標は、コア数・スレッド数・プロセッサーの動作周波数・ターボブースト利用時の最大周波数・キャッシュ・パススピード・TDPで測ることができます。簡単に言えば各項目の数字が大きければ多いほど性能が高いということになります。コア数とスレッド数は上記項目にて説明しているので、残りの項目について説明します。
プロセッサーベース動作周波数
プロセッサーベース動作周波数には、クロック周波数(1秒間にどれだけクロックするか)が表示されています。クロック数が多いほど、処理能力が高いわけですね。ベース動作周波数が3.70GHzの場合は、1秒間に約37億回クロックしているということになります。
ターボブースト時周波数
ターボブーストとは、動作するコア数に制限をかけることで動作周波数を上げることができる機能です。動作していないコアがある場合にターボブーストすることで、処理能力を上げることができますよ。
キャッシュ
キャッシュとは、CPUキャッシュメモリー…受け取ったデータを一時的に保管しておく場所のことを指しています。キャッシュメモリーが大きければ大きいほど大量のデータの処理が捗るので、CPUの性能を測るなら重要な数値になりますね。
パススピード
パススピードとは、CPUとそれ以外の機器とのやり取りを行うスピードのことを指します。パススピードは「FSB(フロントサイトパス)」で表します。現在では確認する意味が薄れている項目になってきています。
TDP
TDP(Thermal Design Power)とは、CPUの消費電力と発熱量のことを指します。性能の高いCPUになるほど消費電力が増えるため、TDPも増えていきます。
CPUの性能による違い
CPUの性能が高ければ高いほど、パソコンの処理能力が上がります。WordやExcelなどのアプリケーションではそこまで性能を必要としないため実感しにくいですが、動画のエンコードなどの負荷が強烈な動作を行うときはかなりの差が出ます。
ただ、前述の通りCPUの性能と価格は比例します。CPUを選ぶ場合は、自分がパソコンで何をしたいのかに合わせて選びましょう。
CPUの種類
現行で流通しているCPUは、Intel製のものが主流です。Intel製CPUの種類について説明していきます。CPUは「シリーズ名・ランク・世代・型番・種類」の順に記載されます。「Core i7-10700T」の場合、「Core」がシリーズ・「i7」がランク・「10」が世代・「700」が型番・「T」が種類です。
- Coreシリーズ:現在主流のCPU。大まかにi3・i5・i7・i9の4種類に分かれており、i3は安価なモデル・i5は一般的なモデル・i7が高性能なモデル・i9がハイエンドモデル。
- Xeon:企業向けの高性能CPU・一般で扱うことはそうそうない。
- Core2 Quad・Duo:Core i7シリーズが登場する前の主流CPU。
- Pentium:Core i3より低価格・低機能なモデル。Core2が登場する前の主流CPU。
- Celeron:安価なメーカー製PCに組み込まれる、低機能CPU。
- Atom:Celeronよりも性能が低く、消費電力も低いCPU。