Chromeの起動オプションとは?
Chromeを開いた時、シークレットモードになっていれば便利だな・・・と思った事はありませんか?そんな時に便利なのが起動オプションです。指示したい内容のコマンドライン引数を設定することでChromeが起動した時、その指示通りに開きます。
他にもプロセス数を制限する起動オプションやJavaScriptをオフにする起動オプションもあり、使い方次第でパソコンを快適に使うことができます。
今回は起動オプションの使い方とChromeで便利な起動オプションを7選紹介します。
Chromeで起動オプションを指定した起動の仕方
Chromeで起動オプションを指定した起動の仕方について解説します。今回はシークレットモードで起動するように設定します。
『"C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe"』と記載されています。この後に指定するオプションを入力してください。
今回はシークレットモードにしたいので『--incognito』と入力します。『chrome.exe"』の後に半角スペース開けてから『--incognito』と入力してください。半角スペースを忘れるとエラーメッセージが表示されます。
"C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" --incognito
ちなみに先ほどリンク先に『"C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe"』と記載されていると解説しましたがXPやVistaをお使いの方は少し違います。
■XPの場合
"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\LocalSettings\ApplicationData\Google\Chrome\Application\chrome.exe"
■Vistaの場合
"C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Google\Chrome\Application\chrome.exe"
この様になっています。しかしやり方は同じで『chrome.exe"』の後に半角スペースを空けて起動したいオプションを入力してください。
起動オプションを確認する方法
今Chromeに設定している起動オプションが何か確認したい時はChromeを開き、アドレスバーに「chrome://version/ 」と入力してEnterを押してください。
すると「バージョン情報」が表示されるので「コマンドライン」の「chrome.exe」より後ろの部分が起動オプションになります。しかし今現在廃止された起動オプションや無効な起動オプションも表示されます。
ここに表示されていても廃止された起動オプションや無効な起動オプションは適用されていないので注意してください。
『--flag-switches-begin』と『--flag-switches-end』の間にも起動オプションが表示されることがありますがこれは、about flagsのページで有効化した機能に関わる起動オプションです。
Chromeで便利な起動オプション7選
起動オプションはたくさんありますがその中でもおすすめな7選を紹介します。
1.シークレットモード
学校や職場など何人かでパソコンを共有している場合、シークレットモードにすることでお互いのプライバシーが守られます。
またショッピングなどでクレジットカードの入力が必要な場合もCookieやパスワードが残らないので、セキュリティ面でも安心して使えます。
Firefoxのセーフモードと同じようにシークレットモードにするとすべての拡張機能を無効にすることもできます。
■シークレットモード
--incognito
2.WebGLを有効、無効にする
WebGLとはウェブ上で3Dグラフィックスを表示させるための標準仕様です。数年前まではWebGLを使うには設定を変更する必要がありましたが、今現在では多くのブラウザのデフォルトに設定されています。
しかし中にはWebGLを有効にしておきたい、または無効にしておきたいというユーザーの方もいらっしゃると思います。そんなユーザーの方々は下記のオプションを設定してください。
■WebGLを有効にする
--enable-webgl
■WebGLを無効にする
--disable-webgl
3.アクセラレート合成を強制的に起動する
アクセラレート合成が利用できる場合、必要なくても強制的にアクセラレート合成にします。しかしまだまだ問題も多くあるので日頃から使うには向いていません。
■アクセラレート合成を強制的に起動する
--force-compositing-mode
4.プロセス数を制限する
Chromeは1つ立ち上げるとプロセスが大量にあります。1つ1つのプロセスがたくさんのメモリを消費するので、メモリが圧迫されます。メモリが少ないパソコンの場合、プロセス数を一定にしてメモリの圧迫を防ぐことで快適にパソコンが使えます。
大体プロセス数は5あれば十分だと思いますが、自分にあった数字に設定してください。
■プロセス数を制限する
--renderer-process-limit=数字
5.バックグラウンドモードをオフにする
Chromeは軽くてとても使いやすいのですが、パソコンが重くなった・・・と感じたことはありませんか?理由はChromeのバックグラウンドモードが起動しているからです。
Chromeの使用をやめる時、ウインドウの「×」をクリックして閉じていると思いますが、しかしこの方法では裏でバックグラウンドモードでまだ動いています。バックグラウンドモードのおかげで次Chromeを開く時スムーズに動作します。
しかしパソコンの動きが遅くなるので、いらないというユーザーの方も。そんな方はバックグラウンドモードをオフにする起動オプションを使ってください。
■バックグラウンドモードをオフにする
--disable-background-mode
6.JavaScriptをオフにする
JavaScriptをオフにする事で無駄な動作がなくなり、スムーズにインターネットが楽しめます。またJavaScriptの広告が表示されないというメリットもあります。
■JavaScriptをオフにする
--disable-javascript
7.拡張機能をオフにする
たくさんの拡張機能を使っていると不具合がある時があります。そんな時は拡張機能をオフにする起動オプションを使ってください。またこの起動オプションでは、テーマは例外としてオフになりません。
■拡張機能をオフにする
--disable-extensions
廃止された起動オプションも。
中には廃止された起動オプションや、デフォルトで設定されるようになったので必要なくなった起動オプションもあります。あの起動オプションは廃止されたの?と気になるユーザーの方の為にまとめました。
■--enable-user-stylesheet |
ユーザースタイルシートを有効にする起動オプションでしたが今現在ではデフォルトで設定されているので、この起動オプションは不要になりました。 |
■ --new-tab-page |
バージョン15で新しく導入された「新しいタブ」を以前のものに戻す起動オプションでしたが廃止されました。 |
■--enable-vertical-tabs |
Side Tabsを有効化する起動オプションでしたがSide Tabsそのものが廃止されたので廃止になりました。 |
■--new-wrench-menu |
通称レンチメニューというページの内容をまとめた新しい設定メニューを有効にする起動オプションでしたが、今は新レンチメニューがデフォルトで使えるようになり廃止になりました。 |
■--enable-extension-toolstrips |
デフォルトで非表示になっているToolstripを表示させる起動オプションでした。今現在は使用不可能になっています。 |
他にも使用不可能になった、廃止された起動オプションはたくさんありますが、その分デフォルトで使用できるようになっており、Chromeの進化が分かります。